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使ってわかるCatalyst

第1回:Catalystの導入
著者:アドウェイズ  加藤 敦   2006/9/7
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Catalystのインストール

   さっそく、必要な環境を用意し、Catalystをインストールしましょう。

環境

   今回試した環境は表1の通りです。Perlは自分でコンパイルしたものを使いました。CatalystはCPANシェルからインストールしました。

OS Perl Catalyst MySQL
Debian GNU/Linux 3.1 5.8.7 5.6902 4.1.11

表1:今回試した環境

   DebianにはunstableですがCatalystのパッケージ(執筆時点で5.69.02-1)がありました(Ubuntuでも使用可)。試してはいませんがFedora CoreにもCatalystのRPMがあるようです。

   Windows環境でも、coLinuxやVMWare Playerといった環境がありますので、Catalystを試せるかと思います。また、ActivePerlのppmでいくつかCPANモジュールをインストールすることでWindowsでも問題なく動くという情報もWeb上にあります(注1)。



本体と依存モジュールのインストール

   Catalystは英語で「触媒」という意味で、その名前の通り多数のCPANモジュールを媒介する触媒になっています。依存モジュールの数が非常に多く、かつてはそれがインストールのハードルになっていましたが、現在は比較的簡単に入ります。筆者が確認した限りでは、Module::FindとPath::Classだけ、依存性が解決されていないようなので、先に入れておきます(リスト1)。

リスト1:依存モジュールをインストール
# Perl -MCPAN -e "install Module::Find Path::Class"

   後は、Task::Catalystをインストールするだけです(リスト2)。

リスト2:Task::Catalystをインストール
# Perl -MCPAN -e "install Task::Catalyst"

   他の依存モジュールはすべて対話形式でインストールされます。Enterキーを押していけば問題なくインストールされると思います(入らない場合は、「install Catalyst」してみて下さい)。


プラグインとCPANモジュールのインストール

   Catalystには多くのプラグインがあり、また自身もプラグインによって構成されてもいます。

   例えば、CatalystではMVCのモデルとビューで、モデルにDBIx::ClassやClass::DBIなど、ビューにTemplate-ToolkitやHTML::Templateなど、ユーザーの好きなCPANモジュールを選べます。これもプラグインで実現しています。また、最初に説明したように、セッションや認証など多くの機能をプラグインで実現しています。

   今回使用するプラグインと必要なCPANモジュールは下記の通りです。

  • DBI
  • DBD::MySQL
  • DBIx::Class::Schema::Loader
  • Bundle::LWP
  • Catalyst::Helper::Model::DBIC::Schema
  • Catalyst::Helper::View::TT
  • Catalyst::Model::DBIC::Schema
  • Catalyst::Plugin::Charsets::Japanese
  • Catalyst::Plugin::FillInForm
  • Catalyst::Plugin::Prototype

   ビューとしてTemplate-Toolkit(TT)、モデルとしてDBIx::Class::Schema(DBIC::Schema)、日本語の取り扱いのためにCharsets::Japanese、フォームへの値の埋め込みのためにFillInForm、AjaxのためにPrototypeを使います。

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株式会社アドウェイズ 加藤 敦
著者プロフィール
株式会社アドウェイズ   加藤 敦
アフィリエイトシステムやモバイルサイトの構築などを経て、現在、技術マネージャーとして新規サービスの設計、システムの標準化などに携わる。個人的にCPANモジュールの開発や、オープンソースのプロジェクトに参加している。


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