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| Red Hatの企業向け戦略について | ||||||||
藤田氏:
Linux全体ということでお話すると、2005年に矢野経済研究所が行った調査結果によると、2004年が27.9%に対して2005年は39.2%と、市場全体の4割前後でLinuxが導入されたと報告がありました。2006年にはさらに伸びていると予想されるので、現在はすでに4割を超え、何らかの形で5割弱のお客様がLinuxを利用されていると考えられる状況です。 藤田氏: 先ほど申し上げたように、これまではプリンタサーバやファイルサーバ、Webサーバ、メールサーバなどを中心に使われていました。主に他のものを補完するような形で考えられてきたと思います。しかし昨年あたりから、状況に変化が見られるようになっています。 2004年と2005年を比較した場合、やはりメールサーバやWebサーバを使われているケースが多いのです。しかし、メールサーバは増加しているものの、Webサーバは減少傾向にあります。Webサーバの利用そのものの絶対数が減っているわけではなく、Webアプリケーションサーバの利用が増えたために、割合として減少しているわけですね。 これはLinuxの利用方法が、これまでのエッジアプリケーションからWebアプリケーションサーバやデータベースサーバ、データウェアハウスなどミドルウェアを構築するものに移行しているということです。 藤田氏: Linuxはシステムの心臓部を担うOSですから、基本的には全ての業種で使われています。より詳しく見ていくと、中心となるのは金融に続いて公共、公益法人での利用が増えている状況です。 藤田氏: エッジアプリケーションからミッションクリティカルなものに移行する中で、お客様はサポート体制を第一に気にされています。弊社ではHP様をはじめとするハードウェアベンダーと良好な協力関係を保ちながら、サポートさせていただく体制作りを行いたいと考えています。 サポート面では導入後だけでなく、導入時の対応も重要だと考えています。Linuxという新しいOSを利用していただく上で、HP様と弊社の営業の間で案件を共有させて頂き、営業段階からエンジニアを含めた体制作りを目指しています。 このようなサポートによってお客様の信頼を勝ち得ながら、ミッションクリティカルなシステムの導入を進めていきたいと考えています。 藤田氏: これまでのシステムでは、ひとつのサーバがすべての処理を行うというものでした。このため、処理がより大きなシステムに移行する「スケールアップ」が必要となります。 しかしLinuxの場合は、1台のサーバではできない処理を2〜3台のサーバで、さらには100〜200台のサーバに分散させる「スケールアウト」という考え方を持っています。この方式では1台のサーバが壊れても残りのサーバで補完できますから、理論的には1台のサーバで処理するよりも安全性が高くなります。
石積氏:
日本の事例ではありませんが、スケールアウトに関して、アメリカではすでにいくつかの事例があります。例えば、従来ホストコンピュータで行っていた処理を、HP NonStopサーバ(無停止型サーバ)とLinuxを搭載したHP IntegrityサーバとHP ProLiantサーバのハイブリッドシステムに置き換えたというケースがあります。これはセイバーという企業の世界最大の航空券の予約システムで、トランザクションは全部Linuxサーバで処理し、発券のコミットだけをNonStopサーバでやっているというものです。両者が持っている信頼性とスケーラビリティをうまく合わせて、スケールアウトと信頼性を両立させながらコスト削減を果たしています。 |
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