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仕事で使えるRed Hat Enterprise Linux徹底入門
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サーバ構築の準備(前編)
著者:日本ヒューレットパッカード  古賀 政純   2006/10/6
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ネットワークインタフェースの状態

   サーバに接続されているNICの設定状況を確認します。NICの設定状況の確認は、実際のサーバに物理的に接続されているケーブルを抜き差しして確認することも非常に重要です。実際にはethtoolコマンドを使ってNICの疎通状況を確認しますが、ここまではケーブルは物理的に正しく接続されているものとして説明します。

   まず、ifconfigコマンドで、NICインタフェースとIPアドレスを確認します。
# ifconfig

   図2の例では、eth0とeth1、loが認識されており、eth0、eth1、loにそれぞれIPアドレスが割り振られています。

ifconfigコマンドの例
図2:ifconfigコマンドの例
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   loはループバックアドレスですが、物理的なNICはeth0とeth1です。eth0とeth1のIPアドレス、ネットマスクを確認しておきます。またeth0やeth1がどの物理NICなのかを確認するには、HWaddrの箇所を見ます。

   これはNIC固有のMACアドレスですので、BIOSなどで確認できます。MACアドレスとethXの関係が構築の設計書どおりかどうかを注意深く確認しておく必要があります。

   サーバやドライバの種類によっては、サーバに刻印されたNIC番号とethXの割り当てが逆転することもあるので、現在eth0として設定されているのが、物理NICのどれなのかを実際のサーバで目視により確認してください。

   次にnetstatコマンドで、NICに設定されているIPアドレスとネットワーク経路、デフォルトゲートウェイの設定を確認します。

# netstat -rn

   ここではeth0が172.16.0.0/16のセグメントに、eth1が192.168.10.0/24のセグメントに所属していることがわかります。デフォルトゲートウェイとなるサーバのIPアドレスも設定されていることがわかります。

   この状態で、pingコマンドによりリモートにあるサーバから応答が返ってくるかを確認します。

#ping 172.16.10.200

   ここで注意しなければならないのは、リモートにあるマシンがpingに応答するように設定されているかどうかです。サーバによってはpingに応答しないように設定されているものもあるので、簡単なテストを行うならば、同一セグメントにあるWindows PCなどを設置し、pingの応答テストを行うのがよいでしょう。

   上記の例では、デフォルトゲートウェイとなるサーバにping応答をテストしています。今回のデフォルトゲートウェイは、Red Hat Enterprise Linuxで構築されたサーバですが、pingによる応答があり、eth0のインタフェースによりネットワークの疎通が可能な状態であることがわかります。

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日本ヒューレット・パッカード株式会社 古賀 政純
著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
古賀 政純

2000年よりUNIXベースのHAクラスタシステム及び、科学技術計算システムのプリセールスに従事。並列計算プログラミング講習会などを実施。その後、大手製造業及び官公庁系の大規模Linuxクラスタの導入、システムインテグレーションを経験。現在は、大規模エンタープライズ環境向けのLinuxブレードサーバ及びHP Serviceguard for Linux(HAクラスタソフトウェア)のプリセールスサポート、システム検証を担当している。毎日、Linuxサーバと寝食を共に(?)しています。


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サーバ構築の準備(前編)
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