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企業システムにCurlを適用させるメリット
企業システムにCurlを適用させるメリット

第3回:Curlフレームワーク「CX4」で変わるリッチクライアント開発
著者:カール  杉本 健   2006/12/6
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CX4のサンプルデモを検証

   CX4の特徴を解説しましたが、よりその特徴を理解できるように、ヘルプドキュメントに含まれるサンプルデモを用いてCX4を検証します。CX4の評価版は以下のWebサイトからダウンロードすることができます。評価版は使用期限がありますが、それ以外は製品版と同じ機能ですので、実際の開発前に開発案件に「CX4」が適合できるかを検証することもできます。
・CX4の評価版ダウンロード先
http://www.curlap.com/casefile/CX4.html

   なお、CX4のインストール方法は「CX4」評価版ダウンロードページにあるインストールガイドを参考にしてください。

CX4のヘルプ画面
図5:CX4のヘルプ画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   CX4のサンプルデモには画面遷移やデータ接続など、アプリケーション構築でよく利用される機能を効率的にまとめたサンプルが登録されています。今回はサンプルデモから「画面遷移」機能を取り上げ、「Menu画面の『見積検索』ボタンを押すと別ウィンドウにあるMain Screen画面のMain領域にEstimate-Search画面を表示」する処理を検証します。

検証内容
図6:検証内容
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   検証する箇所はCX4の外部定義ファイルとMenu画面にある「見積検索」ボタンです。言い換えるとこの2箇所さえ設定すれば、画面間連携を行うことができます。それでは早速検証を開始します。


CX4の外部定義ファイルを検証

   CX4で使われている主な外部定義ファイルは表1の通りです。今回はこの中から2つについて解説します。

flow-control.xml
機能ごとの処理順序や使用するCX4のライブラリリストなどを記述する。
screen.xml
画面IDを記述する。
window.xml
画面を表示する領域を記述する(今回は説明を省略)。

表1:CX4の主な外部定義ファイル


flow-control.xmlの詳細を検証

   前述、図4で示した通り、flow-control.xmlファイルには機能ごとの処理順序を定義するflowタグ、各処理のインターフェースなどの詳細を定義するprocessタグ、CX4のライブラリを記述するlibraryタグがあります。

最初に、flowタグから画面遷移を行うchange-display機能の処理手順を見ます。

<flow name="change-display">   → フロー名
   <process>get-screen</process>   → プロセス名:表示する画面の取得…
   <process>get-window</process>   → プロセス名:表示する領域の取得
   <process>set-data</process>   → プロセス名:引継ぎ情報のセット
   <process>set-screen-at-window</process>   → プロセス名:指定領域に画面をセット
   <process>show-window</process>   → プロセス名 画面の表示
</flow>

   一連のプロセスを順番に行うことで、画面遷移が実現できることが検証できます。次に、processタグ内のget-screenプロセス(1)を検証します。

<process name = "get-screen">   → プロセス名
   <operator>screen-factory</operator>   → インスタンス名。ライブラリに登録済み…
   <proc type = "Method">   → プロセスの詳細情報。引数、戻り値を設定
      <name>create-screen</name>   → クラスプロシージャまたはメソッド名
      <arguments>   → 引数の記述
         <argument index = "0">screen-id</argument>   → 引数リスト…
      </arguments>
      <results>   → 処理結果の記述
         <result index = "0">screen</result>   → 結果リスト
      </results>
   </proc>
</process>

   get-screenプロセスは、CX4のScreen-factoryライブラリを用いて、引数screen-idに格納された画面を検索し、結果を返します。screen-idに格納する変数の画面コードは、外部定義ファイルscreen.xmlに記述しておく必要があります。

   最後に、get-screenプロセスで使用しているscreen-factoryライブラリ(2)についてlibraryタグを検証します。

<library name = "screen-factory"> → ライブラリ名
<package>CX4.LIBRARY.SCREEN-FACTORY</package> → ライブラリが属するパッケージ名
<class>StandardXMLScreenFactory</class> → ライブラリのクラス名
</library>

   これで、flowタグ内のget-screenプロセスは、processタグ内で実際に使用するインスタンス名と引数が定義され、インスタンス名はlibraryタグ内でパッケージ名とクラス名を指定していることが検証できました。

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株式会社カール 杉本 健
著者プロフィール
株式会社カール   杉本 健
SIベンダーに入社して以来、Fortran、Pascal、C、VB、Java、Perlなど2桁を越える言語を業務で利用。最近の開発はデジカメ感覚ですぐに結果が分り、銀塩フィルムの現像待ちのようなワクワク感がなくつまらないと嘆く。米国にて大手メーカの基幹システムの構築やプランニングに携わり、帰国後カールに参画。現在は、カールのマーケ/プロモに従事する。


INDEX
第3回:Curlフレームワーク「CX4」で変わるリッチクライアント開発
  Curlフレームワーク「CX4」の特徴
CX4のサンプルデモを検証
  screen.xmlの詳細を検証