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運用管理ツール「Hinemos」完全利用ガイド
第1回:Hinemosができること
著者:
NTTデータ 宮本 洋輔
2006/11/27
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リポジトリ管理機能のグループの考え方
Hinemosのコンセプトは「複数のノードを単一のノードのように運用管理する」ということです。コンセプトが示すように、Hinemosでは管理対象のノードを様々な視点からグループ化/階層化することができます。グループ化、階層化のイメージは図3のようになります。
図3:グループ化、階層化のイメージ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
ここでは、グループ化/階層化のメリットを紹介します。
グループ化
複数のノードを任意にグループ化し、そのグループ単位で処理や監視を行うことができます。これより、従来は複数回実行する必要のあったバッチ処理や管理操作、ノード単位の監視設定などが一度で実行できます。図4に示すようにジョブ管理や一括制御の対象にグループを指定すれば、1つのノードに対して行うのと同じ操作手順で、複数のノードに処理を実行させることができます。
図4:グループ化による操作の効率化
階層化
一般的に、あるサーバに障害が発生すると、そのサーバが属するシステムにも少なからず障害などの影響がでます。階層化による構成表示がない場合には、障害の内容を基にシステム構成図などから影響範囲を推定し、対処を行っていくことになります。
グループが階層化表示されるHinemosで監視を行うと、影響範囲を即座に認識することができます。図5は、アプリケーションサーバ(APサーバ)に障害が発生しHinemosにより危険と判断された場合の例です。障害の発生したAPサーバが属するグループである「APグループ」「業務システムグループ」も同時に危険と表示されるため、管理者はなんらかの影響を受ける範囲を一目で判断することができます。
図5:階層化による影響範囲の認識
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
実際にシステム障害の原因を切りわける時には、異常が発生しているシステムから、階層ツリーをドリルダウンすることで、そのグループ以下に発生しているイベントを絞っていくので、障害の範囲を特定していくことが可能になります。
このようにして、Hinemosはグループ化・階層化を導入することで、複数のノードを単一のノードのイメージで運用管理することを実現しています。
まとめ
今回はHinemosの概要を紹介いたしました。HinemosはOSSの統合運用管理ツールであり、多数のノードを効率的かつ統合的に運用管理するためのプラットフォームとたくさんの機能から構成されていることが理解できたかと思います。次回は実際にジョブ管理機能を例にとってHinemosの使い方を説明します。
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著者プロフィール
株式会社NTTデータ 宮本 洋輔
基盤システム事業本部 オープンソース開発センタ 2003年、株式会社NTTデータに入社。入社以来セキュリティや運用管理などのシステム管理OSSに関する研究開発に従事。現在はHinemosの開発とコミュニティ作りに活動している。
INDEX
第1回:Hinemosができること
はじめに
Hinemosで使える運用管理機能
リポジトリ管理機能のグループの考え方