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2007年IT業界を牽引する企業とは

第1回:金融市場で力を発揮する電通国際情報サービス

編者:ThinkIT編集局   2007/1/18
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金融業界に強さを持つISIDの歴史

   読者の方々はISIDについて「老舗の大手SIer」であるという認識を持っているだろう。ISIDは元々、電通と米General Electric Company(GE)のジョイントベンチャーとして30年前に誕生した企業だ。邦銀の海外支店業務に向けた「MARKIII」システム提供とディーリングの両面でのサービス提供からはじまり、現在では「金融」「製造」「電通」「連結会計・グループ経営」そして「ERP」の5つの柱を持っている。

   金融業での強さはもちろんだが、製造業においても日本ではじめて「CAE(Computer Aided Engineering)」というキーワードを普及させ、ワンストップでの業務支援を行うなど、その力のおよぶ範囲は広い。

   ISIDの金融関連サービスに目を向けると、ネットワーク業務での強さから金融機関向けの「インターネットバンキングシステム」や証券会社向けの「オンライントレーディングシステム」に関しての取り組みを行っている。これらを通してB to Cの分野にも、現在精力的に進出している段階にある。

これからのビジネスと求めている人材について

   影響力の範囲を広めつつあるISIDが求めるのはどのような人材だろうか。まず、ISIDが現在進めているビジネスについて執行役員の渡邊 信彦氏はこう語る。

   「業界に先駆けて2005年1月には、イー・トレード証券様の、新しいリアルタイムトレーディングツールを構築しました。その他にも、インターネットバンキングやデリバティブシステムなど、市場をリードするシステム構築を行っています」という。

   さらにビジネスの環境については「クライアントに対して直接提案を行いながら最新の技術やサービスを手がけており、エンジニアにとって刺激的な環境だといえるでしょう。一方で、ITに対しての豊富な知識やクオリティ、バリューとともに、それを活用するためのコミュニケーション能力も求められます」と述べた。

   金融機関向けのシステムながら、.NETやJavaといった新しい技術を用いたWebアプリケーション設計・開発経験が求められる先駆的な現場だ。またプロジェクトマネジメント経験や融資・市場系業務に対する知識や経験など、単なるプログラマではなく、より広い範囲を見据えた技術・スキルを提供できる人材こそが、力を発揮できる環境だといえるだろう。


どのような人物と働きたいと考えているか

   最後に、管理本部人事部長の関島 勝巳氏に、これからのISIDを支える人材として、一緒に働いてみたい人物像について話をうかがった。関島氏も金融分野に関わるシステムエンジニアとして19年の長きにわたってISIDを支え続けた人物で、多角的な視点から現場に求められる人材を見つめている。

管理本部人事部長 関島 勝巳氏
図2:管理本部人事部長 関島 勝巳氏

   「ISIDでは『人間魅力』というキーワードを前面に押し出しています。人間魅力とは『奇抜』や『型破り』ではなく、基本的に同じ人間同士、少し違う部分が個性だ、という意味です。それぞれが個性を持った人が、しっかりとした基礎力を持つことで魅力を持つことができます」と求める人物像について語った。

   さらに「ISIDは、商品やソリューションはもちろんですが『個人の魅力を売る人』も多い企業です。ビジネスマンとしてのモラルの上に成り立った『人間魅力』はすなわちISIDそのものの魅力でもあると思います」と締めくくった。

   これまで大手銀行や証券などのシステム構築を経験し、さらなるレベルアップをはたしたい人にとって非常に魅力的な挑戦の場だ。日本の金融業界において存在感を発揮し続けているISIDは、新たな人材を積極的に求め、共にビジネスを行っていくことで、これからも市場の牽引役として邁進していくだろう。

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第1回:金融市場で力を発揮する電通国際情報サービス
  金融分野での新たな取り組みが相次ぐ2007年
金融業界に強さを持つISIDの歴史