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企業サイト内検索
企業情報を活かす検索エンジン新時代

第1回:企業サイトのがっかり検索をなくせ

監修:マーズフラッグ  武井 信也
著者:ThinkIT編集局   2007/2/16
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検索されているキーワードが探したいページに含まれていない

   わざわざ企業のWebサイトを訪れて検索したにも関わらず、なぜ検索ポータルへと逆戻りするのでしょうか。それは、多くの検索されているキーワードが探したいページに含まれていないからです。

   例えば、あるユーザが液晶モニタを購入したいというケースを考えてみましょう。まず検索ポータルで「液晶モニタ」をキーワードに検索を行い、液晶モニタを取り扱っている企業サイトを見つけます。リンクをたどって企業サイトに訪れたユーザは、そのサイト内で自分の好み・要件にあった液晶モニタを探します。

   サイトナビゲーションでは目的のものが見つからず、検索窓で要件を基に検索を行いました。ここでユーザは「17インチ」で検索し、ヒット数が0件だったとします。実はその企業サイトでは「17型」表記で用語を統一しており、必要な情報をユーザに伝えることができず、結果としてユーザは検索ポータルに戻り、別の企業サイトへと移動してしまいました。

   これは極端な例ですが、ユーザが予想して、実際にサイト内で検索を行うキーワードと、企業が検索されると予想しているキーワードが一致しないために、適切なナビゲーションができずに、検索ポータルに戻ってしまうことになります。

   このような問題を解決するためには、以下のような情報を集め、分析する必要があります。
  • ユーザがどのようなキーワードで検索を行っているのか
  • それぞれのキーワードのヒット数
  • 検索で表示される順位
  • 検索結果に対してどのリンクがクリックされたのか

表2:企業サイト内検索をよりよくするすために必要な情報

   これらの情報を基にし、必要とされている情報を検索結果として提供することで、顧客となり得るユーザが他社サイトに移動するのを防ぐことが重要です。


企業情報の統治にも企業サイト内検索を活用

   また、企業サイト内検索は企業がWebサイトを通じて提供する情報統治のためのツールとしても活用することができます。

   その1つが、企業サイト内の用字用語統一です。特に社名や製品名などで間違ったものが使われていないか、といった基本的な部分のチェックは重要なポイントです。これは単に情報を統一するというだけでなく、ユーザがあるキーワードで検索を行った場合に、誤字によって検索にヒットしないという問題を解消することもできます。

   また最近では1つの企業のWebサイト製作を複数の社内の部門や制作会社で行うケースも増えています。製作に携わる人数が増えるにしたがって、用字用語の統一性だけでなく、不必要な情報の掲載も起こりやすくなります。

   こういった問題を解決するためにも企業サイト内検索が便利に活用できるでしょう。


次回は

   次回は、検索ポータルと企業サイト内検索の目的の違いについて解説し、ユーザに対して必要な情報提供を行うための方策について紹介します。

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株式会社 マーズフラッグ 代表取締役社長 武井 信也
監修者プロフィール
株式会社マーズフラッグ  代表取締役社長
武井 信也

学生時代よりプログラミングに魅力を感じ、多くの言語を経験する。システム開発・コンサルティング会社、株式会社サイバーコム設立発起人を経て現職。現在、見える検索エンジンポータル「MARS FLAG」および、見えるサイト内検索エンジン「MARS FINDER」を開発・運営。


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第1回:企業サイトのがっかり検索をなくせ
  今注目される企業サイト内検索
  なぜユーザは検索ポータルを中心に検索するのか
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