TOPサーバ構築・運用> IPMIを使ったコマンドラインによるハードウェア管理
いまさら聞けないサーバ管理入門
いまさら聞けないサーバ管理入門

第4回:OpenIPMIでサーバ管理

著者:日本ヒューレット・パッカード  古賀 政純   2007/10/22
前のページ  1  2   3  4  次のページ
IPMIを使ったコマンドラインによるハードウェア管理

   BIOSでIPMIが適切に設定されたら、次に管理サーバからIPMI対応の管理コマンドで管理できるかをテストします。HP ProLiant DL140G3には「Lights-Out 100」とよばれるIPMI対応の管理チップがオンボードで搭載されています。
IPMI対応の管理チップ
図1:IPMI対応の管理チップ

   管理対象サーバのDL140G3側のIPMIの設定が適切に行われていれば、遠隔地に存在するLinux管理サーバから「ipmitool」コマンドで管理対象のDL140G3の電源オン/オフ、BIOS設定が可能となるほか、telnetコマンドを使えばコンソール出力なども可能です。


IPMIによる遠隔地からのコンソール出力

   遠隔地から管理対象サーバのコンソール出力を行うには、telnetコマンドを使います。ここでのコンソール出力とは、管理対象サーバのIPMI管理用LAN経由でBIOSやPOST画面を出力することを意味します。

# telnet 管理対象サーバのIPMIデバイス(Lights-Out 100)の管理用LANのIPアドレス

   telnetコマンドの後にIPMIデバイスの管理用LANのIPアドレスを入力し、IPMIデバイスにアクセスします。以下はIPMIデバイスの管理用LANのIPアドレスが172.16.1.18の場合の例です。

# telnet 172.16.1.18
Trying 172.16.1.18...
Connected to 172.16.1.18 (172.16.1.18).
Escape character is '^]'.

*** IPCOM ***
login: admin
Password:

Lights-Out 100 Management
Copyright 2005-2006 ServerEngines LLC
Copyright 2006 Hewlett-Packard Development Company, L.P.

/./->

   上記ではBIOSのIPMI設定画面で事前に作成しておいた管理用アカウント「admin」でログインしていることがわかります。IPMIデバイスに設定した管理ユーザ(admin)でログインすると、プロンプト「/./->」があらわれます。このプロンプトがあらわれた後に、キーボードから「ESC+q」を押すと管理対象サーバのコンソールが出力されます。

   図2は管理対象サーバのDL140G3の電源投入直後のPOST画面と、BIOS画面をコンソール経由で閲覧している様子です。

IPMI経由でのコンソール表示(管理対象サーバのPOST画面)
図2:IPMI経由でのコンソール表示(管理対象サーバのPOST画面)
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   これより管理対象サーバのDL140G3のPOST画面でのハードウェア認識の進捗状況がIPMIの管理コンソール経由でリアルタイムに表示されていることがわかります。また表示だけでなくキーボード入力も受け付けます。

   ProLiantサーバではBIOSへの移行はF9キーなどで行いますが、もしF9キーにショートカットが割り当てられている場合は、「gnome-terminal」の設定を事前に無効にするなどの設定を行っておいてください。

   図3はIPMIによる管理コンソールでキーボード入力を行い、ProLiantが搭載するBIOS画面を表示、設定している例です。

IPMI経由でのコンソール表示とBIOS設定(管理対象サーバのBIOS画面)
図3:IPMI経由でのコンソール表示とBIOS設定(管理対象サーバのBIOS画面)
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


OpenIPMIによる遠隔地からのハードウェア管理

   Red Hat Enterprise Linux 5やSUSE Linux Enterprise Server 10には「OpenIPMI」とよばれるIPMIデバイスのドライバや管理ツールが同梱されたRPMパッケージが用意されています。管理サーバ側にインストールする「ipmitool」はRed Hat Enterprise Linux 5ではOpenIPMI-tools RPMパッケージ、SUSE Linux Enterprise Server 10ではipmitool RPMパッケージに含まれています。

Red Hat Enterprise Linux 5付属のipmitool
# rpm -qf /usr/bin/ipmitool
OpenIPMI-tools-2.0.6-5.el5.3

SUSE Linux Enterprise Server 10付属のipmitool
# rpm -qf /usr/bin/ipmitool
ipmitool-1.8.9-2.7

   OpenIPMIに同梱されているipmitoolコマンドを用いることで、遠隔地にある管理対象サーバの電源や温度、FANの情報を取得することができます。またこのコマンドを使うことで電源のオン/オフはもちろん、サーバの状態を示す「UID」と呼ばれるLEDのオン/オフを制御することも可能です(対応サーバのみ)。

   ipmitoolコマンドを使って遠隔地からサーバを制御したい場合、以下のオプションを付加します。

オプション 機能 注意事項
-I IPMIの選択 IPMI v1.5の場合はlanを指定。 IPMI v2.0の場合はlanplusを指定
-H IPアドレス IPMIデバイスに付与されたIPアドレスを指定
-U 管理ユーザ名 IPMIデバイスに設定した管理用ユーザ名を指定
-P パスワード IPMIデバイスに設定した管理用ユーザのパスワードを指定

表1:ipmitoolコマンドを遠隔地から利用する場合の必須オプション

前のページ  1  2   3  4  次のページ


日本ヒューレット・パッカード株式会社 古賀 政純
著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
古賀 政純

2000年よりUNIXベースのHAクラスタシステム及び、科学技術計算システムのプリセールスに従事。並列計算プログラミング講習会などを実施。その後、大手製造業及び官公庁系の大規模Linuxクラスタの導入、システムインテグレーションを経験。現在は、大規模エンタープライズ環境向けのLinuxブレードサーバ及びHP Serviceguard for Linux(HAクラスタソフトウェア)のプリセールスサポート、システム検証を担当している。毎日、Linuxサーバと寝食を共に(?)しています。


INDEX
第4回:OpenIPMIでサーバ管理
  ハードウェア管理インターフェースIPMI
IPMIを使ったコマンドラインによるハードウェア管理
  IPMIによる電源制御
  SNMPを使ったハードウェア監視ツール