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| カーネル/ライブラリおよび主要サービス | |||||||||||||||||||||||
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使用しているカーネルおよびライブラリを比較します。カーネルやライブラリはアップデートを続けているために、最新のバージョンにあわせて常に変化します。ここではRHEL4についてはUpdate 1を、SLES9についてはService Pack 2を取り上げてみます。
表6:カーネルの比較 カーネルについては、RHEL4は2.6.9、SLES9では2.6.5をベースに開発されています。ここで数字だけを見ると、RHEL4はSLES9よりも新しいといえます。これは、SLES9が2004年8月発表に対してRHEL4は2005年2月発表ということから、開発時期に差があることが原因だと考えられます。 しかし、これはベースとなるバージョンの違いであって、レッドハットとノベルの両者ともに最新のコードをパッチで適用しているので、数字の大小が機能の優劣に直接は結びつきません。むしろ、レッドハットやノベルが独自に加えたパッチによって機能や性能に差が発生することはありますが、これは数字の大小からは判断できません。一般的に、デバイスドライバに関係すること以外は、通常は単にカーネル2.6ということで同一視することがほとんどです。 ライブラリについても同様で、RHEL4がより新しいものをベースにしていますが、バージョンの数字の大小よりも、ソフトウェアベンダーからのサポートに関して注意する必要があります。 その他主要サービスについても同様で、バージョンの細かい数字の大小が重要になることはあまり多くありません。 |
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| ハードウェア/ソフトウェアのサポート | |||||||||||||||||||||||
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機能的な側面からの比較により、RHEL4あるいはSLES9のどちらかのディストリビューションを使用するべきかを判断することは重要です。しかし、稼働させる予定のシステムハードウェア上で該当するディストリビューションが使用できないといった問題が実際には数多く発生します。 そういった問題を回避するため、事前にハードウェアのサポート状況を把握する必要があります。ハードウェアデバイスの使用の可否については、2つの視点から注意する必要があります。 1つは、RHEL4やSLES9のディストリビューションのパッケージ内に必要なデバイスドライバが含まれているかどうかです。パッケージ内にデバイスドライバが含まれていれば、ひとまずシステムを稼働させることは可能です。しかし、ビジネスユースでLinuxを使用する場合には、もう1つの点が重要になります。 それは、ハードウェアベンダーによるサポートがあるかという点です。パッケージ内にデバイスドライバが含まれていない場合、ベンダーによるデバイスドライバの提供サポートが必要なのはいうまでもありません。 さらに、多くのベンダーでは技術的に動作するか否かという基準だけでなく、そのベンダーがディストリビューション対応を表明しているのかという観点でもサポートの有無を決定しています。世の中にはデバイスドライバが存在していても、必ずしもベンダーからサポートが得られるとは限りません。 ミドルウェアやアプリケーションといったソフトウェアについても同様です。多くのソフトウェアベンダーは技術的な動作の可否よりも、ディストリビューション対応を表明しているかどうかによって、サポートの有無を決定する傾向にあります。 これらのことから、ディストリビューションの選定の際にはその機能の比較だけでなく、使用予定のハードウェアおよびソフトウェアのサポートの有無も考慮して検討する必要があります。
表7:ソフトウェアの比較 |
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| 次回は | |||||||||||||||||||||||
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今回は公開されている情報をもとにしてスペックの比較をしましたが、次回以降はディストリビューションを実際に導入した環境において各種比較をしていきます。次回は、ディストリビューションの導入とその管理について解説します。 |
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