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徹底攻略LPI問題集 Level1/Release2対応
徹底攻略LPI問題集 Level1/Release2対応

第2回:インストールとパッケージ管理
著者:菖蒲淳司/南角栄一郎
編者:ソキウス・ジャパン   2005/5/6
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解答

   1ページ目の問題の解答を掲載します。解答には、問題の正解やその理由だけでなく、用語や重要事項などが詳しく解説されています。
第1問の解答: /sbin/lilo

   /etc/lilo.confファイルを書き換えた場合、そのままでは変更内容が反映されません。また、システムを再起動しても同様に反映されません。

   すでにインストールされているLILOの/etc/lilo.confファイルを変更した際には、その変更内容を反映させるために、/sbin/liloコマンドを実行してLILOをインス トールしなおす必要があります。/sbin/liloは、LILOをインストールするための コマンドです。/etc/lilo.confファイルの変更内容を反映させる場合の/sbin/lilo コマンドの書式は次のとおりです。

 [ ]内は省略可能。
/sbin/lilo [オプション]
第2問の解答: D

   GRUB(GRand Unified Bootloader)とは、LILOに代わって新たに採用されてきているマルチブートローダです。GRUBには次のような特徴があります。

  • ファイルシステムの解釈機能を実装。これにより、ファイルシステム上のディレクトリパスでブートイメージを検出可能
  • シェル機能を実装
  • 複数のファイルシステムをサポート
  • ジオメトリ(ディスクのヘッド数と1トラック当たりのセクタ数)の変換に依存しない
  • LBAモードをサポート。これにより、BIOSがLBAモードに対応していれば、1024シリンダ以降のパーティションからブート可能
  • ディスクのないシステムをサポート

   GRUBの設定ファイルは/boot/grub/grub.confです。したがって、Dが正解です。

例:/boot/grub/grub.confファイルの設定例

default=0
timeout=30
splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz
title Red Hat Linux (2.4.18-3)

root (hd0,0)
kernel /vmlinuz-2.4.18-3 ro root=/dev/hda3
initrd /initrd-2.4.18-3.img


/boot/grub/grub.confの主な設定項目
項目 設定内容
default デフォルトで起動するOSのエントリ番号
timeout ブートプロンプトの表示時間(秒単位)
title 起動時のメニューに表示するエントリ名
root ルートファイルシステムを含むデバイス
kernel カーネルのイメージファイル
第3問の解答: A

   dpkgは、debパッケージを管理するためのコマンドです。dpkgコマンドの書式 は次のとおりです。

 [ ]内は省略可能。< >内は必須
dpkg [オプション] <アクション>
dpkg [オプション] <アクション> [ファイル名]
dpkg [オプション] <アクション> [パッケージ名]
dpkg [オプション] <アクション> [パッケージファイル名]



-E…… 同じバージョンがすでにインストールされている場合は、インストールを行わない
-G…… 新しいバージョンがすでにインストールされている場合は、インストールを行わない
-R…… ディレクトリ構造内を再帰的に処理



-c…… パッケージに含まれるファイルの一覧を表示
-C…… パッケージのインストール状態を検査
-i…… パッケージをインストール
-l…… インストール済みパッケージの一覧を表示
-L……… 指定したパッケージからインストールされたファイルを表示
-P(--purge)…… 設定ファイルも含めて、パッケージを削除
-r(--remove)…… 設定ファイルを残して、パッケージを削除
-s…… 指定したパッケージの詳細情報を表示
-S…… 指定したファイルを含んでいるパッケージを表示

   dpkgコマンドでパッケージをインストールするには-iオプションを使用します。したがって、Aが正解です。


第4問の解答: C

   rpmは、RPMパッケージを管理するためのコマンドです。rpmコマンドの書式は 次のとおりです。

 [ ]内は省略可能。
dpkg [オプション] [パッケージ名]


-e
パッケージを削除
-i
パッケージをインストール
-q
パッケージを照会
-F
パッケージをアップグレード(システムに同じパッケージが存在しない場合は、インストールを行わない)
-U
パッケージをアップグレード(システムに同じパッケージが存在しない場合は、通常のインストールを行う)
-V
パッケージを検証
-l
パッケージに含まれるファイルを表示(-qと併用)
-h
インストールの進捗状況を表示(-i、-F、-Uと併用)
-v
詳細情報を表示(-e、-i、-q、-F、-Uと併用)
-a
インストール済みの全パッケージを表示(-q、-Vと併用)
-f <ファイル名>
指定したファイルを含むパッケージを表示(-qと併用)
-p <パッケージファイル名>
指定したパッケージファイルの情報を表示(-qと併用)
--root <ディレクトリ名>
作業ディレクトリを指定
--nodeps
依存関係を無視(-e、-iなどと併用)
--prefix <ディレクトリ名>
パッケージをインストールするディレクトリを指定(-iと併用)
--relocate <旧ディレクトリ名=新ディレクトリ名>
インストール済みのパッケージをディレクトリを変更して再インストール(-iと併用)

   rpmコマンドでパッケージをインストールするには-iオプションを使用します。したがって、Cが正解です。

A -eは、パッケージを削除するオプションです。
B -qaは、インストール済みのパッケージをすべて表示するオプションです。このオプションには、パッケージ名を指定する必要ありません。
D -qfは、指定したファイルを含むパッケージを表示するオプションです。このオプションには、ファイル名を指定します。
E -Fは、パッケージをアップグレードするオプションです。同じパッケージがインストールされていない場合には、インストールを行いません。
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書籍紹介
徹底攻略 LPI問題集 Level 1/Release 2
徹底攻略LPI問題集 Level1/Release2対応 LPI認定試験は、知名度・試験の質ともに優れ、Linux技術者のスキル標準として多くの企業、個人で高く評価され、急成長している資格試験です。本書はその「LPICレベル1 Release 2」資格に対応した問題集です。レベル1取得に必要な「101試験」「102試験」の2つを網羅した2部構成になっており、出題範囲を体系立て整理し、より効率よく、試験に近い形で学習できます。巻末には、実践的な総仕上げ問題を収録。総問題数は502問。これだけの問題数をこなせば、知識が付くこと間違いなし! レベル1試験の合格を目指す人すべての方におすすめです。
発売日:2003.08.04発売
販売価格:2,940円 (税込)

著者プロフィール
菖蒲 淳司
北海道出身。仕事がきっかけでLinuxに触れて以来、Linuxの可能性や面白さとそれを取り巻く環境に興味を持つ。以来、Linuxワールドにどっぷりと浸り、抜け出せずにいる。趣味はスノーボード、美味しいものの食べ歩き、献血。業界トップクラスの「グルメ」なエンジニアを目指して、日々「食」の勉強を欠かさない。
取得資格:LPICレベル2



著者プロフィール
南角 栄一郎
東京都出身。自前で安価に本格サーバ構築が実現できるLinuxの存在を知り、勉強していくにつれて楽しさを覚えていく。Linuxコミュニティの熱さと暖かさを肌に感じ、Linuxへの興味は増す一方である。趣味はドライブ、プロレス観戦、原石集め。日々の切磋琢磨によって、集めた原石やLinuxのスキルを磨きながら輝ける日を目指す。
取得資格:LPICレベル2、初級システムアドミニストレータ



編者プロフィール
株式会社ソキウス・ジャパン
クォリティ・メディア・カンパニーを標榜する出版社。2001年11月設立。2002年10月より株式会社インプレスと協業し、これまで30冊近い「徹底攻略問題集」を編纂する。また、自社で月刊「オープン・エンタープライズ・マガジン」を発行、発売している。
http://www.sociusjapan.co.jp/


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第2回:インストールとパッケージ管理
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