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解答
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1ページ目の問題の解答を掲載します。解答には、問題の正解やその理由だけでなく、用語や重要事項などが詳しく解説されています。
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第1問の解答: D
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XFree86は現在、バージョン3系とバージョン4系が広く使用されています。バージョン3系とバージョン4系では、Xの設定が記述されているXF86Configファイルの構成が若干異なります。したがって、Dが正解です。XF86Configファイルは、設定する内容によってセクションが分けられており、バージョン3系とバージョン4系では次の表のような違いがあります。
バージョン3系とバージョン4系のセクションの相違点
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セクション |
設定項目 |
バージョン3系 |
バージョン4系 |
Files |
カラーデータベースとフォントファイ
ルのパスおよびXフォントサーバ |
あり |
あり |
ServerFlags |
Xサーバのオプション |
あり |
あり |
ServerLayout |
入出力デバイスや画面 |
なし |
あり |
Keyboard |
キーボード |
あり |
なし |
Pointer |
マウス |
あり |
なし |
InputDevice |
キーボードやマウスなどの入力デバイス |
なし |
あり |
Monitor |
モニターの名前や解像度、周波数など |
あり |
あり |
Device |
ビデオカード |
あり |
あり |
Screen |
実際の画面表示(MonitorセクションとDeviceセクションの設定をまとめたもの) |
あり |
あり |
Module |
ダイナミックモジュール |
なし |
あり |
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A. |
バージョン3系でも、統合デスクトップ環境を使用することができます。 |
B. |
バージョン4系でも、ビデオカードが対応していれば最大色数を8ビットカラーに設定できます。 |
C. |
バージョン4系でも、バージョン3系と同様にXF86SetupやテキストエディタなどでXの設定を行うことができます。 |
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第2問の解答: B
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リモートのXクライアントによるXサーバの利用を制御するためのコマンドはxhostです。したがって、Bが正解です。xhostコマンドの書式は次のとおりです。
[ ]内は省略可能。
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xhost [+-][ホスト名]
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[+]<ホスト名>…… |
指定したホストからのXサーバへの接続を許可 |
-<ホスト名>…… |
指定したホストからのXサーバへの接続を拒否 |
+ …… |
アクセス制御を無効化(すべてのホストからの接続を許可) |
- …… |
アクセス制御を有効化(アクセスを許可されていないホストからの接続を拒否) |
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リモートのXクライアントにXサーバの利用を許可するには、+オプションでアクセス制御を無効化するか、+オプションに接続を許可するホスト名を指定してxhostコマンドを実行します。
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A. |
remotexというコマンドは存在しません。 |
C. |
xvidtuneは、Xの画面の表示位置を調整するコマンドです。 |
D. |
xf86configは、Xで使用する入力デバイス、ディスプレイ、ビデオカードなどを設定するコマンドです。 |
E. |
startxは、ランレベル2や3などのCUIモードでシステムを起動したときにXを起動するコマンドです。 |
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第3問の解答: E |
Xの起動は、一般的に次のような順序で行われます。
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- startxコマンドの実行
startxコマンドはシェルスクリプトとなっており、スクリプトの中でxinitコマンドを呼び出す
- xinitコマンドの実行
Xを初期化するための.xinitrcスクリプトを実行
- .xinitrcスクリプトの実行
デフォルトでは、/usr/X11R6/lib/X11/.xinit/xinitrcスクリプト(ディストリビューションにより異なる)を実行してXを初期化。ユーザーのホームディレクトリに.xinitrcがある場合は、そちらを実行
- .Xresourcesファイルの読み込み
Xクライアントの設定(リソース)などが記述されている.Xresourcesファイルを読み込む
- .Xclientsファイルの読み込み
Xが起動したときに同時に起動させるXクライアントが記述されている.Xclientsファイルを読み込む
- Xの起動
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A. |
.xsessionファイルは、ディスプレイマネージャからXを起動するときに読み込まれるファイルです。誤りです。 |
B. |
.xinitrcスクリプトは、xinitコマンドから実行されます。誤りです。 |
C. |
.Xclientsファイルには、Xが起動したときに同時に起動させるXクライアントが記述されています。誤りです。 |
D. |
ユーザーのホームディレクトリに.xinitrcスクリプトが存在しなければ、デフォルトの.xinitrcを実行してXを起動します。誤りです。 |
したがって、Eが正解です。
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書籍紹介 徹底攻略 LPI問題集 Level 1/Release 2
LPI認定試験は、知名度・試験の質ともに優れ、Linux技術者のスキル標準として多くの企業、個人で高く評価され、急成長している資格試験です。本書はその「LPICレベル1 Release 2」資格に対応した問題集です。レベル1取得に必要な「101試験」「102試験」の2つを網羅した2部構成になっており、出題範囲を体系立て整理し、より効率よく、試験に近い形で学習できます。巻末には、実践的な総仕上げ問題を収録。総問題数は502問。これだけの問題数をこなせば、知識が付くこと間違いなし! レベル1試験の合格を目指す人すべての方におすすめです。
発売日:2003.08.04発売
販売価格:2,940円 (税込)
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著者プロフィール
菖蒲 淳司
北海道出身。仕事がきっかけでLinuxに触れて以来、Linuxの可能性や面白さとそれを取り巻く環境に興味を持つ。以来、Linuxワールドにどっぷりと浸り、抜け出せずにいる。趣味はスノーボード、美味しいものの食べ歩き、献血。業界トップクラスの「グルメ」なエンジニアを目指して、日々「食」の勉強を欠かさない。 取得資格:LPICレベル2
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著者プロフィール
南角 栄一郎
東京都出身。自前で安価に本格サーバ構築が実現できるLinuxの存在を知り、勉強していくにつれて楽しさを覚えていく。Linuxコミュニティの熱さと暖かさを肌に感じ、Linuxへの興味は増す一方である。趣味はドライブ、プロレス観戦、原石集め。日々の切磋琢磨によって、集めた原石やLinuxのスキルを磨きながら輝ける日を目指す。 取得資格:LPICレベル2、初級システムアドミニストレータ
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編者プロフィール
株式会社ソキウス・ジャパン
クォリティ・メディア・カンパニーを標榜する出版社。2001年11月設立。2002年10月より株式会社インプレスと協業し、これまで30冊近い「徹底攻略問題集」を編纂する。また、自社で月刊「オープン・エンタープライズ・マガジン」を発行、発売している。
http://www.sociusjapan.co.jp/
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INDEX |
第5回:X Window System |
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問題
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解答
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