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徹底攻略ORACLE MASTER Bronze DBA 10g問題集
徹底攻略ORACLE MASTER Bronze DBA 10g問題集

第2回:Oracleのセットアップ
著者:小林 圭
編者:ソキウス・ジャパン   2005/11/8
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解答

   1ページ目の問題の解答を掲載します。解答には、問題の正解やその理由だけでなく、用語や重要事項などが詳しく解説されています。
第1問の解答:B、D

   ネットワーク回線はOracleデータベースを運用するために不可欠な要素ではありますが、Oracleソフトウェアをインストールするのに必要な条件ではありません。したがって、Aは誤りです。フロッピーディスクドライブはOracleソフトウェアのインストールに必要な条件ではありませんので、Cの記述も誤りです。B、Dは正しい記述ですので、正解です。


第2問の解答: A

   DBCAが使用するテンプレートには以下に示す2つのタイプがあります。

シードテンプレート
ソースとなる既存のデータベース構造情報と物理データファイルの両方を持つテンプレートです。物理データファイルやユーザー定義のスキーマなどがすでに含まれているため、短時間でのデータベース作成が可能です。
非シードテンプレート
ソースデータベースで指定されているデータベースオプション、表領域、データファイル、初期化パラメータファイルなどの構造的な情報が含まれているテンプレートです。ユーザー定義のスキーマデータは含まれていませんが、必要に応じて属性を変更できるため柔軟なデータベース作成が可能です。

  1. シードテンプレートを使用したこの方法が最も短時間で構成できます。
  2. カスタム指定ではデータベース物理構造の作成が必要になるため、Aの方法と比較して時間がかかります。
  3. D.
    汎用やトランザクションのテンプレートを使用した方法では、データベースの作成は短時間で行うことができますが、既存の環境と同等にするための処理に物理構造の再構成などが必要になるケースもあり、Aの方法と比較すると時間がかかります。

   したがって、Aが正解です。


第3問の解答: B、D

   ディクショナリ管理の表領域に関する問題です。ディクショナリ管理の表領域では、以下のパラメータを使用して、デフォルトで使用されるエクステントのサイズを管理します。

【ディクショナリ管理のパラメータ】
項目説明 説明
初期サイズ セグメントに割り当てられる最初のエクステントのサイズを指定する
次のサイズ 2番目以降のエクステントのサイズを指定する
最小サイズ エクステントのサイズが、指定したサイズと同じかまたはその倍数に設定される
増分サイズ 第2(次のサイズ)エクステントよりあとに割り当てられる
エクステントのサイズが拡張される割合を指定する
最小値 セグメント作成時に割り当てられるエクステント数を指定する
最大値 セグメントが保持できるエクステント数の最大値を指定する
  1. 設問の図中で設定されている「初期サイズ」や「次のサイズ」は、オブジェクト作成時にエクステントのサイズを指定しなかった場合のデフォルト値です。オブジェクト作成時にエクステントサイズを指定した場合はこの値は使用されません。したがって、記述は誤りです。
  2. 設問の図中の「増分サイズ」が50%に指定されていることから、エクステント数が増えるに従い、エクステントのサイズが拡張する設定になっています。正しい記述です。
  3. 設問の図中の「最小値」が4に設定されていることから、USERS表領域にオブジェクトを作成すると、最初にエクステントが4個作成される設定になっています。したがって、記述は誤りです。
  4. エクステントのディクショナリ管理では、エクステント情報をデータディクショナリで管理します。データディクショナリはSYSTEM表領域に格納されているため、新たなオブジェクトを作成しエクステントを獲得した時点でSYSTEM表領域にI/Oが発生します。正しい記述です。

   以上よりBDが正解です。


第4問の解答: C

   DBCAの「作成オプション」ページでは次の項目が選択可能です。

データベースの作成
構成したパラメータを元にしてデータベースを作成します。
データベーステンプレートとして保存
構成したパラメータを元にしてデータベース作成のためのテンプレートを作成します。作成したテンプレートは新たにデータベースを作成するときにDBCAを用いて使用することができます。
データベース保存スクリプトの生成
構成したパラメータを元にしてデータベース作成のためのスクリプトを作成します。作成したスクリプトはバッチファイルになっており、主にSQL*Plusを使用して実行することにより、新たなデータベースを作成することができます。

  1. 作成されたスクリプトは主にSQL*Plusを使用して実行します。記述は、誤りです。
  2. 「データベースの作成」オプションがチェックされていませんので、データベースファイルは作成されません。記述は誤りです。
  3. 作成されたスクリプトはテキストファイルですので、自由に編集して使用することが可能です。正しい記述です。
  4. データベース作成時間の節約は、スクリプトの使用目的として適切ではありません。記述は誤りです。

   したがって、Cが正解です。

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書籍紹介
徹底攻略ORACLE MASTER Bronze DBA 10g
問題集

徹底攻略ORACLE MASTER Bronze DBA 10g問題集 Bronze DBA10gの内容を徹底的に分析し、試験対策に必要な問題を全311問に凝縮。合格につながる精錬した試験対策問題を豊富に用意しているので、短期間で効率よく学習できます。Oracleのセットアップ方法をはじめとして、ネットワークの構成やインスタンスの管理、データベース記憶領域の管理など、試験範囲をもれなく網羅しています。特にOracle Enterprise Manager 10gの設定方法は画面と図を使って解説。最終章の「総仕上げ問題」では、より本番に近い問題を厳選! 合格に必要な知識がこの1冊で学べます。
発売日:2004.09.21発売
販売価格:2,940円(税込)
小林 圭
著者プロフィール
小林 圭
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社 教育センタ部 オラクル認定講師。入社時から現在までインストラクターとして活動。SQL、PL/SQLからデータベース管理まで幅広い分野を担当している。ORACLE MASTER Bronze OracleDatabase 10gは全国第1号の取得者として認定された。
主な取得資格:Oracle Master Platinum8i、ORACLE MASTER Bronze Oracle Database 10g、テクニカルエンジニア(データベース)


株式会社ソキウス・ジャパン
編者プロフィール
株式会社ソキウス・ジャパン
クォリティ・メディア・カンパニーを標榜する出版社。2001年11月設立。2002年10月より株式会社インプレスと協業し、これまで30冊近い「徹底攻略問題集」を編纂する。また、自社で月刊「オープン・エンタープライズ・マガジン」を発行、発売している。
http://www.sociusjapan.co.jp/


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第2回:Oracleのセットアップ
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