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徹底比較!! PostgreSQL vs MySQL
第5回:ベンチマーク試験による処理性能比較
著者:
NTTデータ 藤塚 勤也
2006/6/6
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ベンチマーク試験
今回は、PostgreSQLとMySQLを使用して比較的小規模なベンチマーク試験を行い、その試験内容と結果について解説します。今回試験に使用したバージョンは、PostgreSQL 8.1.3とMySQL 5.0.18です。なおMySQLについては、MyISAMエンジンとInnoDBエンジンそれぞれについて試験を実施しました。
ベンチマーク試験環境
ベンチマーク試験用として、RDBMSを動作させるためのPCサーバ2台とアプリケーションを動作させるためのクライアントPC1台を用意しました。クライアントPCとPCサーバ間のネットワークは1000Base-Tです(図1)。
図1:試験環境のネットワーク
各PCのハードウェア仕様は同一で以下の通りです。通常オフィスのデスクトップ用途に使用する程度のものです。
CPU
Intel Pentium 4 3.2GHz
メモリ
2GByte
ハードディスク
シリアルATA 3.0Gb/s(7,200回転)
表1:試験環境のハードウェア
OSには「Red Hat Enterprise Linux AS Release 4 Update 2」を使用し、1台のPCサーバはEM64Tモードにてインストールし、もう1台にはIA32モードにてインストールしました。ようするに、同一仕様のハードウェアを使用して32bit環境と64bit環境の2種類の環境を用意しました。
32bit環境/64bit環境それぞれに、PostgreSQLとMySQLをソースからインストールし、それぞれの実行プログラムが32bit、64bitにて動作するようにしました。
PostgreSQLとMySQLの設定はデフォルト値を基本にしました。MySQLの設定ファイルには「my-large.cnf」を変更しないで使用しました。よって、MySQLのInnoDBエンジンが使用するデータベースのバッファのサイズは256MByteになります。PostgreSQLの設定については、最大コネクション数を100に変更し、データベースのバッファのサイズをMySQLと同じく256MByteに変更しました。
なおクライアントPCからは、JDBCを通して各データベースサーバに接続します。使用したJDBCドライバのバージョンは、以下の通りです。
PostgreSQL
postgresql-8.1-404.jdbc3.jar
MySQL
mysql-connector-java-3.1.12-bin.jar
表2:試験環境のJDBCドライバ
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著者プロフィール
株式会社NTTデータ 藤塚 勤也
基盤システム事業本部 オープンソース開発センタ シニアスペシャリスト。
日本タンデムコンピューターズ(現日本HP)を経て、2003年よりNTTデータにてOSS分野に参画。日頃はオリジナルOSSの開発や、OSSを用いたシステム構築への技術支援に従事。「RDBMS解剖学」(翔泳社)を共著。
INDEX
第5回:ベンチマーク試験による処理性能比較
ベンチマーク試験
ベンチマーク試験内容
32bit環境での結果
MySQLにおける32bit環境結果と64bit環境結果の比較