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Sysprepを利用した複製
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バーチャルマシンの複製は、バーチャルハードディスクをコピーで実現できます。しかし、Longhorn Serverをはじめとしてシステムを一意に識別するためのSID(コラム参照)がOS上に保存されています。バーチャルハードディスクをコピーしただけは、このSIDもそのまま複製されてしまいSIDが重複してしまいます。
そこでこのSIDを再生成するためのツールとして、Sysprep(コラム参照)を使います。Sysprepを利用するにはコマンドプロンプトを起動し、リスト1のコマンドを実行します(図27)。

図27:Sysprepを実行 (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
リスト1:Sysprepを実行してSIDを再生成
C:\ Windows\ system32\ sysprep\ sysprep.exe/oobe/generalize/shutdown
このコマンドを実行すると、システムが自動的にシャットダウンし、次回起動時に自動的にセットアッププログラムが起動して、SIDが再生成されます。
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SID:セキュリティ識別子
SIDはOSインストール時にすべてのコンピュータで一意に割り当てられ、このSIDを使ってドメイン上でセキュリティプリンシパルの識別が行われます。SIDが重複したままではドメインに参加できないなどの問題が発生します。ディスククローニングツールなどを使ってディスクをそっくりコピーすると、このSIDまでも重複してしまうため、ディスク複製後はSysprepツールなどで新しいSIDを生成する必要があります。
Sysprep:System Preparation Tool
SysprepはOEMメーカーがドライバーやアプリケーションのプリインストールをしたあと、PCを出荷するためにSIDを変更するツールとして用意されています。また、ディスククローニングツールなどでディスクをコピーしたあとに、SIDを変更するためにも利用できます。このSysprepは、Windows Server 2003などではインスタンスのコピーCD-ROMメディアにサポートツールキットとして収録されています。Longhorn Serverでは、OSとともにシステムフォルダにコピーされています。
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著者プロフィール
慶應義塾大学環境情報学部(SFC)学部生 小野 雄太郎
Microsoft MVP for Windows Server - Networking, Jan 2004 - Jan 2007.
1982年生まれ。エンタープライズネットワークやIPv6といったネットワーク技術のほか、Windows Server Systemの設計や運用などを独学で習得。幅広い分野をひとりでカバーする。MCSEをはじめCCDA/CCNAといったベンダー資格も多数保有する。2004年より慶應義塾大学に在籍中。
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