話者:SpikeSource CEO Kim Polese 2007/6/18
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SpikeSource CEO Kim Polese
1996年にMarimba社を共同設立し、PresidentおよびCEOを勤める。それ以前は、Sun Microsystem社に所属しており、初期のJava製品マネージャとして1995年3月のJavaの一般公開を先導した。現在、SpikeSourceのCEO。
【座右の銘】
Be comfortable with constant change. Learn how to adapt. Be flexible.(変化する環境に柔軟に対応し、適用して常に学習せよ)
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SpikeSourceは完全自動化のテストツールを開発し、そのテスト負担を解消するソリューションを提供している企業だ。またSpikeSourceはオープンソースをパッケージ化し、検証したスタックを提供している。今回はこのようなオープンソースならではのビジネスとその未来について、SpikeSourceのCEO Kim Polese氏に話を伺った。
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オープンソースのパッケージ化
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— SpikeSourceとは、どのような会社ですか
Kim氏:SpikeSourceは2003年にシリコンバレーに設立され、現在、元オラクルの社長兼COOだったRay Laneが率いています。インドのバンガローにも拠点があり、それぞれ50人ほどの従業員が働いています。
私たちは、2006年にはじめて製品を市場に投入しました。それはビジネスとしてすぐに利用できるオープンソースのパッケージです。SpikeSourceの中核は、パッケージ自体ではなく、自動化されたテストツールです。
— どのようなパッケージがあるのですか
Kim氏:米SpikeSourceでは、例えばコンテンツ管理システムであるAlfrescoをアプリケーションサーバなどと組み合わせたものがあります。パッケージ化することで、インストールは格段に容易になり、クリックしていけばわずか10分ほどで完了します。他にもCRMの「CENTRIC CRM」、Blogの「Drupal」などがあります。
日本市場では、NECよりSpikeSource連携ソリューションとして、SpikeSourceコアスタック上で日本国内の売れ筋アプリケーションを検証し、提供しています。
また自動化されたツールを用意していますので、アップデートなどの変更を追跡し、随時反映することができます。これらの作業はすべて自動化で行っていますが、適切なフィルタをかけて重要なものだけを提供しています。スタック全体としては、SpikeNETを通してお客様に提供します。
— XAMPPなどのスタックプロダクトとの違いは何でしょうか?
Kim氏:XAMPPはインフラ層のパッケージになります。SpikeSourceはアプリケーションレイヤに焦点を絞ったパッケージで、まったく異なります。
— 業績は伸びているのでしょうか
Kim氏:はい、現在、好調に伸びています。アメリカでは中小企業を中心に市場が拡大しており、リセーラー網を利用してパッケージ販売を行っています。ウェザーチャネルやアメリカン・エグゼクティブ・センターなどリセーラーは100以上契約しています。またサブスクリプションによる契約の利益も伸びています。
— それは中小企業がオープンソースに期待を寄せているということでしょうか
Kim氏:アメリカの中小企業はオープンソースを利用するフェーズの立ち上がりの初期段階です。実際には中小企業がオープンソースに興味を持っているわけではなく、中小企業にシステムを提供するSIerがオープンソースに注目している状態です。
彼らは商用製品をシステムに組み込み、開発して利益を得ています。しかし近年では、サポートやメンテナンスフィー(間接費)が高くなっており、利益の幅が狭くなってきているのです。そこでオープンソースを利用し、コスト削減を行っています。
さらにオープンソースの利点として、独自にカスタマイズできる点があります。つまり、SIerがソフトウェアに対して独自の付加価値をつけることができるのです。これがオープンソースの大きなメリットだといえるでしょう。
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