Think ITというメディアがなぜ仕様記述言語を取り上げたのか?
Think ITというメディアその登場以来オープンソースというキーワードを切り口にして、企業システムを見つめてきた。創業当時のソフトウェア環境から大きく進展をしてきたのは、読者の皆さんがご存知のとおりである。Think ITでは、これらの状況をかんがみ、企業としての取り組み方について債権等を実施、大きくメディアとしての方向性を考え直すことにしている。
5月から始まった「PHP特集」は、1ヶ月毎の「特集」というテーマを取り上げることとし、読者の皆さんにメッセージが伝わりやすくした。またソフトウェアテクノロジーに再度焦点をあて、ソフトウェアの開発現場の皆さんに喜んでいただけるよう記事を選定することとした。ソフトウェア開発のプロフェッショナルの皆さんが読めるような記事が私どもThink ITの目標なのである。
さて、そのThink ITが仕様記述言語を取り上げたのは、なぜだろうか?
- 仕様記述言語を取り上げたのはなぜか?
-
- 開発にかかわる人件費の高さが、手戻りのダメージ大きくしている。
- その手戻りを抑える手法の1つとして「仕様記述言語」に注目
仕様記述言語を取り上げた理由
ソフトウェア開発においてもっとも注意が必要なのは、「手戻り」である。「手戻り」とは、端的にいえば、「1回行った作業を何がしかの理由でやり直さなければならない」という意味である。手戻りが発生することによって、当然のことながらコストは跳ね上がることになる。
2回同じことをやれば2倍になるし、3回やれば3倍にすらなるのである。ソフトウェア開発の原価を紐解くと、以前はハードウェアやネットワークなどのコストが大半を占めていたが、最近は開発にかかわる人件費が圧倒的に高くなっている。このことは、手戻りが発生した場合に、そのダメージがより多くなっているということにもつながっている。
この手戻りを抑える手法として、さまざまな技法が提案されているが、決定打になりえるようなものは、まだ登場してない。Think ITでは、これらの状況を踏まえ、これまでの「特集記事」に関連する事項として毎週水曜日に先進的なご研究をされている方々に登場していただき、最新のアカデミアの情報を、わかりやすい形で配信していただくこととした。今回は、その第1回目であるため、Think IT編集部が執筆を行った。
今月のテーマは、「言語」であったため、仕様記述言語を取り上げることとした。 次のページ