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まるごと PostgreSQL!
PostgreSQLとOracleによるデータベース相互移行マニュアル

第11回:ストアドプロシージャの移行(3)
著者:奥畑 裕樹(OKUHATA, Hiroki)   2005/12/16
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OUTパラメーター

   プロシージャー移行3回目の今回は、OUT/IN OUTパラメータについて紹介します。

   PL/SQLにおけるOUTモードのパラメータには、値を書き込むことができ、ストアドプロシージャから呼び出し側に、その値を返すことができます(リスト18)。
CREATE PROCEDURE MUL_DIV( A IN NUMBER,
                          B IN NUMBER,
                          MUL OUT NUMBER,
                          DIV OUT NUMBER ) IS
BEGIN
  MUL := A * B;
  DIV := A / B;
END;

DECLARE
  M NUMBER;
  D NUMBER;
BEGIN
  MUL_DIV( 8, 2, M, D );
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE( '8 * 2 = ' || M );
  DBMS_OUTPUT.PUT_LINE( '8 / 2 = ' || D );
END;

リスト18:OracleのOUTモードパラメータへの書き込み

   PostgreSQLにはOUTパラメータがありませんが、複合型を返すことができるので、一度に複数の値を返すことは可能です。ただしその場合は、値の受け取り方がまったく違いますので、呼び出し側での変更も必要です。

   まず、複数の値を返すための複合型を定義します。ストアドプロシージャの内部では、複合型に各OUTパラメータの値を入れて返すようにします(リスト19)。

CREATE TYPE MUL_DIV_OUTS AS
  ( MUL INTEGER, DIV INTEGER );

CREATE OR REPLACE FUNCTION
  MUL_DIV( INTEGER, INTEGER )
RETURNS MUL_DIV_OUTS AS '
  DECLARE
    A ALIAS FOR $1;
    B ALIAS FOR $2;
    MUL INTEGER;
    DIV INTEGER;
    OUTS MUL_DIV_OUTS;
  BEGIN
    MUL := A * B;
    DIV := A / B;
    SELECT INTO OUTS MUL, DIV;
    RETURN OUTS;
  END;
' LANGUAGE 'plpgsql';

リスト19:PostgreSQLの複合型の定義

   次に、呼び出し側では複合型から各OUTパラメータを取り出し、該当する変数に代入するようにします(リスト20)。

CREATE OR REPLACE FUNCTION TEST_MUL_DIV()
  RETURNS VOID AS '
DECLARE
  M INTEGER;
  D INTEGER;
  OUTS MUL_DIV_OUTS%ROWTYPE;
BEGIN
  SELECT INTO OUTS * FROM MUL_DIV( 8, 2 );
  M := OUTS.MUL;
  D := OUTS.DIV;
  RAISE NOTICE ''8 * 2 = %'', M;
  RAISE NOTICE ''8 / 2 = %'', D;
  RETURN;
END;
' LANGUAGE 'plpgsql';

リスト20:呼び出し側でのパラメータの代入

   実行した結果は次のようになります。

% SELECT TEST_MUL_DIV();

 NOTICE: 8 * 2 = 16
 NOTICE: 8 / 2 = 4
PL/SQLのパラメータの3つのモード

   PL/SQLのパラメータには、IN、OUT、INOUTの3つのモードがあります。このうち、INモードはデフォルトのモードで省略することができます。リスト16は、次のように書いても同じです。

 CREATE FUNCTION
   SAY_A_IS_B( A IN VARCHAR2, B IN VARCHAR2 )
 RETURN VARCHAR2 IS
 BEGIN
   RETURN A || ' is ' || B;
 END;
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奥畑 裕樹(OKUHATA, Hiroki)
著者プロフィール
奥畑 裕樹(OKUHATA, Hiroki)
Javaとオープンソース技術を得意とする技術コンサルタント。最近のテーマは、ソフトウェア開発の全体最適をはかること。気が付けば、10才のときにプログラミングを始めて以来、常に何かを作っている…。


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INDEX
第11回:ストアドプロシージャの移行(3)
OUTパラメーター
  IN OUTパラメータ
PostgreSQLとOracleによるデータベース相互移行マニュアル
第1回 データベース移行
第2回 データの移行(1)
第3回 データの移行(2)
第4回 SQL文の移行(1)
第5回 SQL文の移行(2)
第6回 SSQL文の移行(3)
第7回 ファンクションの移行(1)
第8回 ファンクションの移行(2)
第9回 ストアドプロシージャの移行(1)
第10回 ストアドプロシージャの移行(2)
第11回 ストアドプロシージャの移行(3)
第12回 ストアドプロシージャの移行(4)
第13回 まとめ