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IdbAで構築する生産性が高いリッチクライアント
第2回:リッチクライアントとIdbA
著者:
サイオ 菅野 正樹、柏 貴光
2005/9/27
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現状のシステムが抱える問題
システムのメンテナンス性・保守性と聞くと何を思い浮かべますでしょうか。管理職に近い方なら、まずは「低コスト」というキーワードでしょうか。開発者か運用者の方なら「プログラム修正や配布の容易性」といったところがあがってくるのではないでしょうか。ではこれらについて、現状のシステムがどうなっているか見てみましょう。
現在、最も普及しているシステムといえば、やはりWebアプリケーション(Webサービス)でしょう。Webアプリケーションは、それ以前のC/S型システムが抱えていた問題であった導入・開発のコストや先述の配布の容易性という観点からは高く評価できますが、トレードオフとしてC/S型の良い点(クライアントアプリケーションの操作性など)を失ってしまいました。
リッチクライアントの誕生
では、これら2つの形態の「イイとこ取り」はできないのでしょうか。そういった市場の要望を受けてでてきたのがリッチクライアントです。ご存知のようにリッチクライアントという技術は、まさしく「表現力豊かな操作性」と「アプリケーション配布の容易性」という、先に述べた2つの弱点を克服するためのものとして誕生し、注目されるようになりました。
図1:リッチクライアントの優位性
本連載であげるIdbAはこのような背景を受けて登場し、リッチクライアントのアプリケーションを開発するプラットフォームとして注目されています。
IdbAとリッチクライアント
それでは、IdbAはただのリッチクライアントプラットフォームなのでしょうか。答えはNoです。前回で解説したRimless Computingの実現のために開発されたIdbAは、
その機能の一部として
リッチクライアントプラットフォームを提供します。したがって、単純にWebアプリケーションの弱点克服といった狭い観点ではなく、より価値の高いサービスを提供できるアプリケーションプラットフォームなのです。
図2:リッチクライアントはIdbAが提供する機能の一部
今回は、特に市場ニーズが高まってきているリッチクライアントにスポットした形で、9月12日に発表した「IdbA R1.5」についての情報を交え、IdbAの特徴や機能、開発時のポイントなどを紹介します。
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著者プロフィール
株式会社サイオ 菅野 正樹
同社の設立に参加し、1998年より現職に就任。代表取締役社長の安田とは1985年より株式会社ワイエス及び同社のプロジェクトを共にし、安田のソフトウェア構想の具現化に尽力する。東京都生まれ。
著者プロフィール
株式会社サイオ 柏 貴光
大阪の大学を卒業後、SI企業に入社。SEとしてオープン系システムの設計、開発から導入までを幅広く行う。2005年4月にサイオへ入社し、IdbAの可能性を世に広めるためライセンシング事業の立ち上げに尽力する。IdbA製品企画を担当する傍ら、同社のメールサービス「SCIO RHYTHM」の編集長も手がける。また、Linuxコンソーシアム運営委員メンバーとして広報を兼任、同コンソーシアムが発行するメールマガジンの編集長を担当。
INDEX
第2回:リッチクライアントとIdbA
現状のシステムが抱える問題
IdbAの特徴
オートコンポーネントの種類とコンポーネント間の連携
開発時のポイント