モバイルDBとサーバーを同期させる(前編)
データベース管理ツール「Sybase Central」を使う
SQL Anywhere、Ultra Light、Mobile Linkについて、もう少し具体的にイメージできるよう、使いやすさがウリのSQL Anywhereの管理ツールについて解説します。
SQL Anywhere、Ultra Light、Mobile Linkを管理するツールの1つに、Sybase Centralがあります。Sybase Centralは、初めて利用するユーザーにも使いやすいGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)を備えており、データベース設定、プロパティ、ユーティリティにアクセスできる、統合データベース管理および開発ツールです。
Sybase Centralは、SQL Anywhereサーバー、Mobile Link、Ultra Light、そのほかのSQL Anywhere製品の管理や開発に使えます。例えば、同期モデル作成ウィザードを用いることで、Mobile Linkアプリケーションの開発とカスタマイズが容易になります。
Sybase Centralは、パフォーマンス統計、プロシージャ・プロファイリング、ストアド・プロシージャのデバッグ、さらにはイベントとスケジュール、接続プロファイルの管理など、データベース管理者が行う運用を支援する機能を備えています。Sybase Centralで行った操作は、SQL文としてデータベース・サーバーに送信されるか、SQL Anywhere上で実行されます。
図2: データベース管理ツール「Sybase Central」(クリックで拡大) |
また、SQL Anywhereデータベースの現在のパフォーマンスを分析/モニタリングするのに役立つ、さまざまなツールが用意されています。これらのツールには、プロシージャ・プロファイリング、グラフィカルなプラン、クエリーの実行、パフォーマンス・モニター、要求ロギング、タイミング・ユーティリティなどがあります。
このほか、Sybase Centralでは次の機能も装備しています。
アプリケーション・プロファイリング・ウィザードを使用した、アプリケーション・プロファイリング
アプリケーション・プロファイリング・ウィザードを使うと、次の操作を自動的に行うことができます。
- ストアド・プロシージャ、関数、イベント、トリガーのプロファイル
- データベース・アプリケーションのパフォーマンス向上に役立つ推奨内容の受信
アプリケーション実行中のデータベース・アクティビティの取得
データベース・パフォーマンス・カウンタに基づいて、キャッシュ・サイズとインデックスを調整します。
- デッドロックの発生時に、デッドロックを特定する
- ロックしているアクティビティを確認する
- 実行プランを検査する
- 診断とトラブル・シューティングのために、アプリケーションの各文をトレースする
アプリケーション・プロファイリング・モードでの詳細なアプリケーション・プロファイリング
データベース・トレーシング・ウィザードとアプリケーション・プロファイリング・モードを使用することで、処理の全体的なパフォーマンスが向上します。
インデックス・コンサルタントを使用した、インデックスの選択および最適化
インデックス・コンサルタントは、負荷を分析し、パフォーマンスを最適化するためのインデックスの選択方法(推奨)を提供します。インデックス・コンサルタントは、Sybase Centralのほか、次ページで紹介するInteractive SQLからも実行できます。