Ajaxの基礎知識
Ajaxを一躍有名にしたGoogle Maps
Google Mapsは、Ajaxという言葉を普及させる要因となった代表的なWebサービスの1つです。
今では一般的になりましたが、2005年当時のインパクトはかなりのものでした。こういったものはFlashの独壇場だったので、皆どうやってこの動作を実現しているのだろうと、JavaScriptのコードを解析したりしたものです。
Flashの場合はJavaのような中間コードにコンパイルされているので、簡単にソースコードを見ることはできませんが、Ajaxの場合、Flashと違って誰でもクライアント側のソースコードが読めるという利点があります。これも一気にAjaxが普及した原因の1つと言えるでしょう。
Google Mapsは、今となってみればクライアント側のJavaScriptの動作的にはさほど高度な感じはしません。しかし、コロンブスの卵と一緒で、最初にこれを作ったことが評価できます。やはりサーバサイドの膨大なデータ処理にものをいわせたGoogleならではの魅力的なWebサービスと言えます。
WebメールもAjaxで進化する
yahoo.comのWebメールはYahoo! JAPANのWebメールと違って、Ajaxを用いたデスクトップアプリケーションのようなルック&フィールを持っていて、Microsoft Office Outlookのような典型的な3ペインレイアウトです。個人的にはGoogleのGmailの方が好みですが、一般的なメーラーに慣れた方には親しみやすいでしょう。特徴として複数のメールをタブで開くことができだけでなく、動作ごとのレスポンスも速く、使い勝手も非常によく考えられています。
米YahooはAjaxテクノロジを積極的に採用しており、YUI(The Yahoo! User Interface Library)という大がかりなライブラリをオープンソースで公開しています。これについては次回で取り上げていきます。
なお、Yahoo! JAPANのWebメールは現在新しいバージョンをβテスト中です。日本版はUSのものをベースにしつつ、さらなる使い勝手の向上を目指し、FlashとAjaxのハイブリッドな構成になっています。Yahoo! JAPANによると、動作がFlashの方が早いからFlashを採用したとのことです。FlashとAjaxのハイブリッド構成はこれからのトレンドの1つになる思いますのでこちらも注目したいところです。
引き続き、次ページでもAjaxを効果的に使ったWebサイトを紹介します。