システム開発プロジェクトにおいて開発対象システムの品質を管理する重要性はいうまでもないでしょう。システムにおける品質には主に信頼性、使用性(操作感に類するもの)、変更容易性、効率(性能と必要リソース量)、検証性、移植性などの特性から構成されます。これらの特性の中で最も重要視される特性は信頼性でしょう。
今回は「ベイズの定理」を概説し、この定理をプロジェクト管理にどのように利用するのか説明します。「ベイズの定理」は確率論や統計学において知られている定理であり、さまざまな事象に関するデータを確率論の枠組みで取り扱うことができるという点で有用な定理です。
現在、「フェルミ推定」がビジネスの現場に必要な「考える力」の基本となる手法として注目されています。フェルミ推定は正確な値を算出することが困難な、 大きな物理量を少ない情報量から短時間で概算する考え方です。この手法は20世紀のもっとも偉大な物理学者の1人といわれる、エンリコ・フェルミにちなん だものであり、彼がシカゴ大学で教鞭をとっていた際、学生たちに実際に問うた「シカゴにピアノ調律師は何人いるか?」という問いが典型的な問題として知ら れています。
今回のテーマは「ゲーム理論をプロジェクト管理で利用する」です。本連載は、論理力を鍛えて上手なプロジェクト管理を実現するという企画ですので、ここであらためて論理力というものについて整理しておきましょう。
「プロジェクト管理は経験に裏打ちされた職人技の側面がある」。システム開発プロジェクトの現場でよく言われることです。プロジェクト管理は、理詰めで厳密に考えることより、過去の成功体験や直感に頼る場合が多いということですが、こうした考えがはびこるには2つの理由があると考えられます。
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