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Toward Integration/システム統合への道
Toward Integration/システム統合への道

第1回:The Social Side of Services/サービスの社会的な側面
著者:IONA Technologies  Steve Vinoski
訳者:日本アイオナテクノロジーズ  江川 潔   2006/6/22
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SOAの成功のために

   先日、私が目にしたあるWebサイトの記事によると、7社に1社はサービス指向アーキテクチャ(SOA)の試みが失敗しているということでした。そのとき、この調査の詳細と正当性について次のような疑問点が浮かびました。
  • この調査の成功と失敗の規準はどこにあるのか
  • この調査が結論を導いた背景にある統計とはどれなのか
  • SOAに基づいて開発をしているとする調査対象の条件は何なのか
  • 一般的にITプロジェクトが失敗する確率は50%程度といわれていることに比べれば、失敗率が1/7ならば良い数字ではないか

表1:疑問に思ったSOA調査の問題点

   IT開発者にとってSOAの導入がプロジェクトを成功に導いているかどうかは関心の高いところです。つまり、単にサービス指向的なアプローチを採用しただけでは、プロジェクトが成功することを保証できないことは皆さんもご存知でしょう。

   仮に、SOAの導入に際して直面する技術的な問題を事前に十分に把握していても、プロジェクトが必ず成功する保証はありません。特に技術者はプロジェクトが成功するか失敗するかは、単にその背後にあるテクノロジーがうまく動くかどうかが重要であると思いこむ傾向があるからです。技術面以外の要因は、実は技術者が考えているよりもずっと大きな影響をプロジェクトの成否に与えるものなのです。


サービスを集める

   「サービス指向」の考え方について議論することは容易ではありません。なぜなら、ITの基盤として包含関係(エンキャプスレーション)、情報隠蔽(インフォメーション・ハイディング)、インターフェースと実装の分離、低い結合度、高い透過性など、表向きではあまり必要とされない要素を表立って提案/議論しなければならないからです。

   そういったこともあり、SOAの導入では、企業がその必要性を納得することが難しいと言われています。

   ネットワークが企業全体や組織の中で利用されてきたように、サービス指向がITの問題を解決するために必要なアプローチだと理解されつつあるように思います。ただし、SOAの成功は、サービス指向から生まれたサービスのクリティカルマス(一定以上の意味のある数量)に依存します。

   サービスの数がこのクリティカルマスに達して、さらに、維持運用していくために必要な技術的な基準は次のようなものになります。

  • サービスが集合体として存在する中で、それぞれのサービスの内容をよく知り、区別できる必要がある
  • それぞれのサービスを理解するためには、お互いが明確に結びついていなければならない。またダイナミックにお互いを見つけられなければならない
  • お互いに強い結びつきやサービスの実装を別のもので置き換えることが実質的に難しくなるような固定的な関係にしてはならない
  • ダイナミックな検索機能を用意するために、サービスは自らの位置を宣言して告知するほか、利用者が必要なサービスを見つけやすくすることが重要である
  • つまり、レジストリは必要である

表2:サービスがクリティカルマスに達して運用管理可能な技術的規準

   ここで「サービスの生成」との関連を無視していると、SOAに関する議論はたいてい失敗します。サービスは互いに連携するものであり、生成された新しいサービスをその中へ組み込むときに、この連携のメカニズムをサポートする最新のレジストリが必要となるからです。

   私はこの数年間、いくつもの洗練されたレジストリ製品の計画や提案を目にしてきました。それらは拡張可能なサービスのプロパティをすべて登録して参照する機能を持っているもの、設計時に要求されたすべての機能を有したものもありました。また、中には非常に複雑で、誰もこれらの機能を利用するユーザを考えられないようなものもありました。

   サービス指向システムでは、アプリケーションが直接名前を指定して検索するようなシンプルなサービスレジストリを使っているケースが多くあります。将来的には今のようにサービスそのものが、直接レジストリを参照してネットワークを構築するのではなく、SOAの基盤として展開することで導入/実行/レジストリへの登録の一連の操作の結果としてサービスがスムーズに連携できることが課題です。

   もしSOAを、さらに展開し続けるであれば、これらを利用する人間の立場で考えて運用していかなければなりません。人間が直接テクノロジーを意識しているようでは、SOA環境が、様々な異なるテクノロジーをサポートするようなことはできないでしょう。

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Copyright (c) 2006 IEEE. Reprinted from
"The Social Side of Services"
IEEE Internet Computing
January/February 2006 issue of the "Toward Integration" column, by Steve Vinoski Volume 10, number 1 pp. 90-92

This material is posted here with permission of the IEEE. Such permission of the IEEE does not in any way imply IEEE endorsement of any of Is products or services. Internal or personal use of this material is permitted. However, permission to reprint/republish this material for advertising or promotional purposes or for creating new collective works for resale or redistribution must be obtained from the IEEE by writing to pubs-permissions@ieee.org.

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Translated from the original English version and reprinted with permission, from
"The Social Side of Services"
IEEE Internet Computing
January/February 2006 issue of the "Toward Integration" column, by Steve Vinoski Volume 10, number 1 pp. 90-92.
(c) 2006 IEEE.
IONA Technologies,Plc. Steve Vinoski
著者プロフィール
IONA Technologies,Plc.   Steve Vinoski
IONA Technologiesの主管エンジニア。
17年以上にわたりミドルウェアの仕事に従事し、Object Management Group(OMG)やWorld Wide Web Consortium(W3C)においてミドルウェアの標準化に貢献している。IEEE Internet Computing Magazine の"Toward Integration"コラムを執筆しているほか、IEEE Internet Computing MagazineとInternational Journal of Web Service Researchの編集委員を勤めている。
日本アイオナテクノロジーズ株式会社  江川 潔
訳者プロフィール
日本アイオナテクノロジーズ株式会社
テクニカルセールスマネージャ  江川 潔

株式会社富士通SSLでNTT仕様のオペレーティング・システムの開発に従事したのち、日本ディジタルイクイップメント株式会社でNTT向けシステムの開発、その後、ソフトウェアとハードウェアのプリセールス活動を展開した。DECの合併を経て、現職のミドルウェア製品のマーケティング、アライアンス、プリセールスなどに従事。


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INDEX
第1回:The Social Side of Services/サービスの社会的な側面
SOAの成功のために
  実現に向けて取り組むために
  トップのレベルの障害
  社会に知らしめる
Toward Integration/システム統合への道
第1回 The Social Side of Services/サービスの社会的な側面
第2回 Rubyを使ったエンタープライズ・インテグレーション
第3回 Rubyの拡張によるアプローチの違い

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