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Itanium Solutions Alliance Developer Days 東京、セミナーレポート「Linuxと障害解析、ミッションクリティカルなニーズに対応するための新しい機能」

Linuxセミナーレポートイベント

2007/4/19 17:00

Red Hat Enterprise Linux 5のミッションクリティカル対応を紹介

Itanium Solutions Allianceが4月18日に行ったイベント「Developer Days 東京」の内容をお届けする。

同イベントは、東京レッドハット会議に併設されたもので、Itaniumプロセッサ環境へのアプリケーションの移行と開発を支援するためのソフトウェア開発者を対象としたワークショップ形式で行われた。

セミナー「Linuxと障害解析、ミッションクリティカルなニーズに対応するための新しい機能」は、オープンドリーム 代表取締役副社長 小薗井 康志氏によるものだ。同日に発表されたRed Hat Enterprise Linux 5の新機能の中から、ミッションクリティカルな分野で特に利用できるものを取り上げ、デモンストレーションを交えながら解説が行われた。

オープンドリーム 代表取締役副社長 小薗井 康志氏

オープンドリーム 代表取締役副社長 小薗井 康志氏

小薗井氏は「Red Hat Enterprise Linux 5において、ミッションクリティカルな分野で利用できる機能がそろってきた」と述べ、各機能をよりよく理解するために、開発コミュニティのはじまりから現状までの流れやItanium2プロセッサの歴史、そして仮想化の概念までを説明した。

従来の仮想化の問題としてRing(特権レベル)をあげ、これまでのCPUとXenの組み合わせで、なぜ専用のOSが必要だったかを解説した。さらに、インテルのVTテクノロジと「VMX root」によって専用OS以外でも仮想化が行えるようになった点について、デモンストレーションとともに説明した。

続いて、高い可用性を実現する仕組みの1つとして「KEXEC」を紹介した。ミッションクリティカルな分野では、再起動にかかる時間も「サーバの停止時間」となる。もし1年間に1度、1分以上の再起動の時間を要する場合、それだけで99.9999%の可用性は実現できないという。KEXECを利用することで、再起動時にBIOSをバイパスし、ハードウェアチェックや初期化にかかる時間を削減できるという。

また、クラッシュ時のメモリイメージをディスクに保存する「KDUMP」についても紹介を行った。KDUMPは問題発生時のデバッグ手段として重要であり、「これらのツールや改良されたカーネルを搭載したRed Hat Enterprise Linux 5とItanium2の組み合わせによって、ミッションクリティカルな用途に対応できるようになった」と小薗井氏はアピールした。

問い合わせ先

Itanium Solutions Alliance

URL:http://www.itaniumsolutionsalliance.org/japanese/

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(ThinkIT編集局  神保 暢雄)