Cloudera、「Cloudera Enterprise 5.2」を発表

2014年10月25日(土)

Clouderaは10月23日、「Cloudera Enterprise 5.2」を発表した。新しいリリースにより、今まさに最高と言えるテクノロジーと機能を備えたエンタープライズデータハブを、十分な検証テストを経たシステムとサポートによって、確実に実現することができる。この実績あるプラットフォームを採用することで、パーベイシブな分析 が可能となり、データ活用における競争優位性を手中にできる。新しいリリースには、強化されたセキュリティ機能、業界を代表するクラウド機能、Hadoop向け分析データベースである「Impala 2.0」が含まれており、さらに、インテル社との協力により機能を強化したプラットフォームなど、パートナーのテクノジーとさらなる連携が図られている。

「Cloudera」は、Hadoopクラスタ内のすべての保存状態および実行状態のデータやメタデータの保護も可能にする、総合的なセキュリティ機能をコアに組み込んだ、唯一のHadoopプラットフォーム。これは、Clouderaとインテルが深く関与した、Hadoopのセキュリティ強化のためのオープンソースプロジェクトRhinoと、業界標準のSentryおよびHDFS暗号化機能に対する共同の取り組み、最近のGazzangの買収、Clouderaセキュリティエクセレンス・センター (Cloudera Center for Security Excellence) などと相まって、ClouderaをHadoop のセキュリティとガバナンスに関する、最強のリーダーと位置付けるもの。

Clouderaは、Cloudera Enterpriseの最新リリースにより、Hadoopのセキュリティ機能強化とシンプル化を行い、強力なコンプライアンス対応ソリューションを提供する。Cloudera 5.2では以下のような機能強化が図られている。

・Hueのサポート
Impala、HiveおよびSearch 向けのロールやパーミッションをビジュアルに作成・編集するための、ポリシーマネージメント機能であるSentryを、オープンソースのHadoop UIでサポートする。

・シンプルなキー管理
Navigator Key Trusteeサーバーの導入とインストレーションを容易にする。

・Cloudera Navigator
監査用UIのアップデート、コンポーネントのカバレージ強化、監査機能の拡張性など、機能が拡大しユーザービリティも向上した。

Cloudera Enterprise 5.2では、セキュリティ機能の強化に加え、1,200以上のメンバーからなるパートナーのエコシステムとの連携と関係強化が図られた。これにより、エンタープライズデータハブをシームレスかつ柔軟にインフラストラクチャ上に構築できることに加え、既存のスキルセットや投資を活用しながら、Hadoopエコシステム全般にわたる改善を促進することができる。

インテルとClouderaがパートナーシップを確立して以来、両社はハードウェアとソフトウェアの機能向上によりHadoopを強化してきた。Cloudera 5.2のリリースは、CDHに対する共同コントリビューションが生んだ初のメジャーリリースであり、インテルのHadoopディストリビューション (IDH:Intel's Hadoop Distribution) のほとんどの機能がCDHに組み入れられている。このため、インテルの顧客は、IDHの機能を一切損なうことなく Clouderaに移行し、エンタープライズデータハブが提供する機能とメリットを手にすることができる。

Cloudera 5.2の共同エンジニアリングにより、バッチ処理エンジンであるMapReduceは、ネイティブなタスクを利用して最適化されたハードウェア上で稼働するようになり、パフォーマンスと可用性が向上した。さらに、HDFSの暗号化やRhinoのセキュリティ機能の強化も行われた。

また、ClouderaとEMC Isilonは、EMC IsilonのストレージソリューションとCloudera Enterpriseをシームレスに統合するソリューションをサポートするため、パートナーシップを結んだ。Cloudera ManagerのオープンAPIを利用することで、Isilonをバックエンドストレージにすることができる。

今回発表したImpala 2.0は、Cloudera Enterprise 5.2に含まれ、Clouderaのエンタープライズデータハブの一部として統合されている。Impala 2.0は、最先端のオープンソース分析データベースであるImpalaが、2013年初にリリースされて以来の、重要なリリースとなる。Impala 2.0は、シングルおよびマルチユーザーの並列ワークロードに対しても、業界で最も優れパフォーマンスを発揮し、さらに、通常のSQLとの互換性も強化されている。Impalaを始めとした、エンタープライズグレードのフレームワークを含むCloudera Enterpriseは、バッチ処理、アナリティック SQL、ストリームプロセッシング、機械学習など、強力な分析機能のための、実績豊富なプラットフォームとなる。

Cloudera Directorを使って、ClouderaのニュートラルなHadoopプラットフォームを、1人でも確実にさまざまな用途のクラウド環境に構築し管理できることで、Hadoopのクラウドへの展開を促進する。システム管理者は 1つの画面から集中管理することで、迅速な対応が可能となり、エンドユーザーは自分でプロビジョニングを行ないながら、柔軟にクラスタを拡大・縮小することができる。また、これらすべての操作に対して証跡が記録される。Cloudera Directorの最初のリリースでは、アマゾンウェブサービスをサポートし、セキュリティ、管理、ガバナンスといった重要な企業レベルの要件を損なうことなく、クラウドが持つ弾力性や柔軟性といったメリットを得ることができる。

その他にも、セキュリティやパートナーシップの強化に加え、Cloudera 5.2では、Search、Spark、HBaseといった主要なコンポーネントに対しても機能強化を図っている。


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