Think ITチームが準優勝を手にした「RCサッカー」ってどんな競技?

2013年3月16日(土)
Think IT編集部

現在好評連載中の「ミニ四駆×Arduino×Bluetoothで“夢のミニ四駆”を作ろう」ですが、第1回で新橋のプラモデルファクトリーを紹介した際、「RCサッカー」という耳慣れない競技をタミヤの方から紹介してもらいました。その縁で参加したRCサッカーと、30年前と比べてRCカーがどんな進化を遂げたのかを、今回は紹介していきます。

80年代の男子を直撃した空前の“ラジコンカー”ブーム

今から30年ほど前、子どもから大人までの男性を中心に一大ブームを巻き起こしていたのがRCカー、いわゆるラジコンカーです。テレビでは「タミヤRCカーグランプリ」という専門番組が放映されたり、小学生のバイブル「コロコロコミック」には「ラジコン・ボーイ」というマンガが連載されたりと、当時(1980年代)はあらゆるメディアでRCカーが大きく取り上げられていました。

もちろんカーモデルだけでなく、ヘリや飛行機、船舶などRCのジャンルは様々でしたが、もっとも手を出しやすいRCカーは特に人気で、地方でも地元の模型店などが主催したレース大会が開催され、子どもから大人まで数多くの参加者で賑わっていました。

RCサッカーで使用するビッグタイヤのRCモデル

ちなみに、「ラジコン」という名称は増田屋コーポレーションの登録商標です。発売している会社によって、それぞれ呼び方が異なります。

進化を遂げた21世紀のRCカー

現在は当時までの勢いはないものの、RCカーは着実に進化を続け、構造や性能、販売形態に至るまで、あらゆる面で大きく様変わりしています。では当時と比べて、どのように進化したのでしょう。

使用する周波数帯

例えば「周波数帯」。RCカーは「プロポ」と呼ぶコントローラを使い、遠隔から無線で車体を操作します。RCカーにはプロポからの信号を受け取る受信器が搭載されており、受信器が実際の駆動部分である「サーボ(ステアリングサーボ)」を動かすことで、RCカーを前進/後進させたり、左右に方向転換させたりできるようにしています。

筆者が子どもの頃に遊んでいた時はRCカーとプロポ間の信号のやり取りに用いる周波数帯は、「27MHz」か「40MHz」を使うのが主流でした。27MHz帯は6つに細分化され、6台のRCカーを同時に走らせることができました(※現在は最大12台)。最大8台の同時走行が可能な40MHz帯を併用すれば、20台のRCカーが参加するレースを開催できるようになるのです。

ただし問題も。もし近くで同じ周波数帯を使ってRCカーを操作している人がいたら…。誤って相手のRCカーを操作してしまう、もしくは相手に自身のRCカーが操作されてしまうということが起こり得たのです。

プロポとRCカーの受信器に取り付ける部品(クリスタル)を取り換えれば、異なる周波数帯を利用できるようになります。しかし当時は、複数のクリスタルを持っている小学生は皆無。友達のRCカーと一緒に走らせることを想定し、あらかじめ友達が使用する周波数帯を聞いておき、異なる周波数帯を選んで購入するのが常識でした。

しかし現在、こうした課題は「2.4GHz帯」も使うことで解消しています。RCカーとプロポをペアリングさせて混信を防ぐため、以前よりもさらに多くのRCカーを同時走行させられるようになりました。

RCカーを遠隔操縦するプロポ。トリガーでアクセル、手前のホイールでステアリング操作を行う(クリックで拡大)

より長持ちになって軽量化したバッテリー

また「バッテリー」も進化しています。これまで主流だったのは「ニッカドバッテリー」。ニッカドは現在でも充電式の単三電池などで使われており、一般的なバッテリー用素材として定着しています。大容量化が可能な「ニッケル水素バッテリー」もありますが、どちらも「重い」「充電回数が数百回と短い」などのデメリットがありました。

現在では上記に加えて、ノートPCや携帯電話などで主流の「リチウムイオン」も選択できるようになりました。ニッカドやニッケル水素バッテリーに比べて軽量で、1000回超の充電が可能です。ニッカドやニッケル水素バッテリーの場合、使っていなくとも放電により消耗しますが、リチウムイオンは放電しにくい性質のため、長期保存にも向きます。

RCカーに搭載するバッテリー。昔よりも短い充電時間で、より長時間走れるようになった。写真はニッカドタイプ(クリックで拡大)

全体的な性能向上、初心者でも本格RCカーをすぐ走らせるRTRモデルの増加

そのほか、車体を支えるシャーシの軽量化や、エンジンの役割を果たすモーターの高速化などによりRCカーの性能が向上。部品の選択肢は当時よりも大幅に増えており、RCカーをカスタマイズする環境も整っています。

販売形態も様変わりしました。30年前、本格的なRCカーは“組み立てる”のが当たり前。プラモデルのように説明書に従ってゼロから製作したものですが、現在は従来の組み立て式に加えて完成品の状態でも多くのモデルが販売されています(RTR=レディ・トゥ・ラン)。別途購入する必要があったプロポも同梱しており、購入後、すぐにRCカーを走らせられるよう、RC入門者にも優しい仕様になっています。

今回、編集部で使用した組立済みのXB(エキスパート ビルト)シリーズ「フォルクスワーゲン タイプ2(T1)ウイリー」のパッケージ(写真は2台分)。中にはRCカー本体とプロポ、バッテリー、充電器などがあらかじめセットされている(クリックで拡大)

好きなボディを選べるように、シャーシだけのキットも販売しています。実際の自動車でも、ボディは違うがシャーシは同じというケースが間々あります。RCカーも異なるボディを“着せ替え”られるように、シャーシだけを購入できるようになっています。

“オープンソース技術の実践活用メディア” をスローガンに、インプレスグループが運営するエンジニアのための技術解説サイト。開発の現場で役立つノウハウ記事を毎日公開しています。

2004年の開設当初からOSS(オープンソースソフトウェア)に着目、近年は特にクラウドを取り巻く技術動向に注力し、ビジネスシーンでOSSを有効活用するための情報発信を続けています。クラウドネイティブ技術に特化したビジネスセミナー「CloudNative Days」や、Think ITと読者、著者の3者をつなぐコミュニティづくりのための勉強会「Think IT+α勉強会」、Web連載記事の書籍化など、Webサイトにとどまらない統合的なメディア展開に挑戦しています。

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