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ITIL実践のポイント
ITIL実践のポイント

第2回:サービスデリバリ〜Tivoliを中心としたプロアクティブ運用に向けたITIL導入実践
著者:東芝ソリューション   沼野 宏行   2006/3/17
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IBM Tivoli Monitoring ソリューション

   IBM Tivoli Monitoring (ITM) はWindows、Linux、UNIXからIBMメインフレームにいたるサーバの可用性と性能を集中監視する製品である。

   昨年2005年11月にリリースされた新バージョン6.1では、導入手順や管理コンソールが一新され、より容易に性能や可用性を管理していくことができるようになった。

Tivoli Enterprise Portalによるグラフィカルな監視画面
図2:Tivoli Enterprise Portalによるグラフィカルな監視画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   IBM Tivoli Monitoringは以下のコンポーネントから構成される。

Tivoli Monitoringコンポーネント
図3:Tivoli Monitoringコンポーネント

Tivoli Enterprise Monitoring Server(TEMS)
エージェント(TEMA、後述)が測定した性能データを集中管理する。大規模環境では複数台配置する。
Tivoli Enterprise Portal Server(TEPS)
すべてのユーザ設定を格納する。どのユーザに測定した結果をどのように見せるかといった管理ポータル情報が格納される。
Tivoli Enterprise Portal(TEP)
Javaベースのユーザインターフェース。リアルタイム、あるいは過去に遡っての利用状況データの一元表示と監視を実現する。
Tivoli Enterprise Monitoring Agent(TEMA)
監視対象マシン上で稼働し、リソースの監視を行う。監視結果はTEMSに通知される。24時間以内の短期間の利用状況データを格納しておくことも可能。
Warehouse Proxy Agent
利用状況データをCDBに格納する。
Summarization and Pruning Agent
利用状況データの要約(5分などの周期で収集された生データを、1時間単位、1日単位などでの平均値や最大、最小値に集計すること)や、古いデータの削除を行う。
Warehouse Database
利用状況データを格納するためのリレーショナルデータベース。CDBの中核といえる。DB2、Oracle、SQL Serverが利用できる。

表5:Tivoli Monitoringコンポーネントの解説

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東芝ソリューション 沼野 宏行
著者プロフィール
東芝ソリューション株式会社   沼野 宏行
米国テキサスのIBM Tivoli開発部門での技術者交流プログラムに1年間参加した、自他共に認めるTivoliのスペシャリスト(チボラー)。Tivoliを活用する運用管理ソリューションの中核メンバーとして活躍中。

INDEX
第2回:サービスデリバリ〜Tivoliを中心としたプロアクティブ運用に向けたITIL導入実践
  はじめに
IBM Tivoli Monitoring ソリューション
  キャパシティ管理のステップ1:監視
  キャパシティ管理のステップ2:分析