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ITIL実践のポイント
第2回:サービスデリバリ〜Tivoliを中心としたプロアクティブ運用に向けたITIL導入実践
著者:
東芝ソリューション 沼野 宏行
2006/3/17
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キャパシティ管理のステップ1:監視
ではさっそくTivoli Monitoringを使ってリソース・キャパシティ管理の基本であるITインフラのリソース監視を行ってみよう。
リソース監視ですべきこととして、プロセッサ、CPU、メモリなどのリソース利用状況を定期的に測定し、「しきい値と比較し、超えていたらアラートを発生する」「測定値をCDBの利用状況データとして蓄積する」の2つがある。
図4:TEPシチュエーション画面・リアルタイムモニタリング画面
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
一般的に、サービス品質に影響を与えるITインフラのリソース項目としては、以下の内容などがあげられる。
CPU負荷
メモリ使用状況
ディスク容量・I/Oスループット
ネットワーク利用状況
表6:サービス品質に影響を与えるリソースの項目
Tivoli Monitoringではあらかじめ表7のような監視内容が設定されており、Tivoli Enterprise Portal(TEP)でのリアルタイム監視が行える。また、しきい値を超えた際にはTivoli Enterprise Portalへ「シチュエーション」と呼ばれるアラートがあがるようになっている。
NT_Physical_Disk_Busy_Critical
ディスクドライブがビジーである時間の割合
NT_Paging_File_Critical
使用中の「ページファイル」の割合
NT_Process_CPU_Critical
特定プロセスによって使用されるプロセッサ時間の割合
NT_Invalid_Logon_Attempt
無効なアカウントまたはパスワードでログオン試行用にモニタ
NT_Log_Space_Low
NT Logの中で、容量の上限に近いものがないかどうか判別
NT_System_File_Critical
1秒当たりのファイルシステムへの操作率
表7:デフォルトで登録されている監視項目例(Windowsの場合)
その他にも監視項目はたくさん用意されているので、ディスク容量不足やCPU全体としての高負荷の監視項目も登録しておくとよいだろう。
しきい値や監視の間隔は「シチュエーション・エディタ」と呼ばれる設定画面で簡単に設定でき、アクションの設定でしきい値を超えた際にメールなどで管理者へ通知することも可能だ。
図5:シチュエーション・エディタ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
Tivoli Monitoring でCDBに利用状況データを蓄積するには、図3のWarehouse Database、Warehouse Agent、Summarization and Pruning Agentが正しく構成され動作している必要がある。
次にTivoli Enterprise Portalのヒストリ構成設定画面から、エージェント上でデータを収集する頻度、Warehouse Databaseへ格納する頻度、要約の期間、要約ごとにどれくらいWarehouse Databaseへ保存しておくか、の設定を行う。
あとは収集を開始するだけで自動的に利用状況データがエージェント上に収集され、定期的にWarehouse Databaseへの蓄積、日次や月次などの要約を行ってくれる。
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著者プロフィール
東芝ソリューション株式会社 沼野 宏行
米国テキサスのIBM Tivoli開発部門での技術者交流プログラムに1年間参加した、自他共に認めるTivoliのスペシャリスト(チボラー)。Tivoliを活用する運用管理ソリューションの中核メンバーとして活躍中。
INDEX
第2回:サービスデリバリ〜Tivoliを中心としたプロアクティブ運用に向けたITIL導入実践
はじめに
IBM Tivoli Monitoring ソリューション
キャパシティ管理のステップ1:監視
キャパシティ管理のステップ2:分析