いよいよフェイルオーバークラスタリングに参加するための設定を行います。まずはクラスタリングの同期用のために、TCP/IPの設定を行います。
まずは「MSCS-SV1」上から、「マイネットワーク」のプロパティ画面を開き、「ローカルエリア接続2」の名前を「Private」に変更します。名前を変更したら「Private」のプロパティを開き、TCP/IPの設定を表3の通りに設定します。
IPアドレス |
サブネットマスク |
10.233.0.1 |
255.255.255.0 |
表3:「MSCS-SV1」クラスタ通信用ネットワークのTCP/IP設定
次にMSCSの設定として、サービスの追加およびサービスアカウントの設定と同期用のネットワーク設定を行います。
「MSCS-SV1」上の「管理ツール」から「クラスタアドミニストレータ」を選択すると、「クラスタへの接続を開く」ダイアログボックスが起動しますので、「新しいクラスタの作成」を選択します。

図5:クラスタアドミニストレータ(新しいクラスタの作成)
「クラスタ名とドメイン名」の入力画面が表示されたら、「ドメイン」の項目に「test.local」を選択して、「クラスタ名」に「MSCS」を入力します。

図6:クラスタアドミニストレータ(クラスタ名とドメイン名の設定)
「コンピュータの選択」画面では、クラスタノードとなる「MSCS-SV1」を設定します。すると、設定した内容でノードへの接続や適合性の分析が実行されます。

図7:クラスタアドミニストレータ(コンピュータの選択)
問題なく分析が終了したら、クラスタの仮想IPアドレスの設定を行います。設定は、「192.168.1.100」で構成します。

図8:クラスタアドミニストレータ(仮想のIPアドレスの設定)
その後のクラスタサービスアカウントの設定は、図9および表4のように行います。

図9:クラスタアドミニストレータ(クラスタサービスアカウントの設定)
クラスタサービスアカウント |
ユーザ名 |
パスワード |
ドメイン |
ドメインコントローラで設定したもの |
test.local |
表4:共有ディスクの各パーティションの構成
正常にインストールが終了している場合は、「クラスタアドミニストレータ」の画面に作成したクラスタノード(MSCS-SV1)が左側ペインに追加されています。

図10:作成したクラスタノードの確認
続いてこの作成したクラスタノード(MSCS-SV1)の「プロパティ」を開き、「MSCSのプロパティ → ネットワークの優先順位」から「Private」を選択して、クラスタリングの設定行います。
開いた「Privateのプロパティ」画面で「クラスタ使用のためにネットワークを有効にする」にチェックを入れて、「内部ネットワーク通信のみ」を選択します。

図11:クラスタ構成のためのネットワーク設定
以上で「MSCS-SV1」のMSCSの設定が完了です。
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