分野別に見た場合の市場推移と構成比について、2005年度は外部攻撃防御型が前年対比119.9%の554億円弱、構成比47.2%、個人認証型が前年対比116.4%の265億円弱、構成比22.6%、内部漏洩防止型が前年対比179.9%の354億円弱、構成比30.2%となる。2006年度は外部攻撃防御型が前年対比124.2%の688億円弱、構成比45.6%、個人認証型が前年対比115.8%の306億円強、構成比20.3%、内部漏洩防止型が前年対比144.9%の513億円弱、構成比34.0%になるものと見込まれる。
情報セキュリティといえば、ウイルス対策や不正侵入検知といった外部からの攻撃を防御する製品が主流であった。そのため、情報セキュリティソリューション市場全体における外部攻撃防御型の構成比は、2005・2006年度ともに約半分を占めている。
現在では内部からの情報流出、社内に出入りした第三者の情報持ち出しなど情報漏洩事件が多発していることや2005年4月の個人情報保護法の全面施行により、内部の情報システムの監視・管理の必要性、重要性が格段と高くなってきた。
そのため、内部漏洩防止型の中には急成長を遂げている製品が多く、内部漏洩防止型が今後の情報セキュリティソリューション市場の成長を牽引していくと思われる。
情報セキュリティ業界は内部漏洩防止型が個人情報保護法の特需を受けたが、2008年3月期から日本版SOX法の施行が予定されていることや、また日本版SOX法の草案項目に「ITへの対応」が定められていることから、個人情報保護法以上の特需が期待されている。
19用途ごとの2004年度から2010年度までの金額推移構成比/伸び率は図2〜4である。
図2:情報セキュリティソリューション用途別市場規模推移・中期予測(金額) (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
図3:情報セキュリティソリューション用途別市場規模推移・中期予測(構成比) (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
図4:情報セキュリティソリューション用途別市場規模推移・中期予測(伸び率) (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
今回は近年の伸びが著しい内部漏洩防止型の中の主要な用途である暗号系パッケージ、監視・制御系パッケージに関して解説することにする。
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