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| 迫られたインターネットの活用 | ||||||||||
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さて話を元に戻そう。この国際会議において「血統書へのインターネットの活用」が議題にのぼったのには理由がある。それは増加する出版経費負担で、どの国もこの問題に頭を抱えていた。 もちろん血統書へのインターネットの活用の狙いは、経費の観点だけではない。 これまでの血統書は、血統の正確な記録にウェイトがおかれていた。それがインターネットで利用できるようになれば、記録の保持とともに情報を広範囲かつリアルタイムに提供できることになる。そして従来の書籍の枠を越えた新たな情報ツールとして多様な活用が期待できるからである。 そしてこの国際会議の際に「血統書へのインターネットの活用」に向けてのワーキンググループの設置が決定され、日本でも検討せざるを得ない状況となった。 当時、この会議に出席した日本代表は、インターネットの活用は世界的な流れであると感じ取ったという。 |
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| インターネット活用を阻む運用コストの壁 | ||||||||||
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日本ではインターネットの活用に向けて監督官庁、競馬施行者などの理解を得て、翌年の国際会議で血統書へのインターネットの活用に賛同し、体制を整えた。そして具体的な方法について調査をはじめたのである。 しかし運用コストの面で壁にぶち当たる。 当時、血統書へのインターネット活用についてコンサルティングを依頼したところ、ハードウェア/ソフトウェアをあわせた総開発費は数億円との報告であった。さらに別の会社に最小構成で調査を依頼してみたが、年間運用経費が800万円近くもかかることが判明したのである。 この内容に当協会は愕然とした。なぜなら書籍版での発行コストは、年間約700万円だったからだ。経費の軽減を目的にしているにも関わらず、運用経費がそれを上回っては意味がない。 そして経営判断の結果、技術が発展しコストダウンがはかられるまでは、現状の書籍版のままの現状維持に落ち着いたのである。 世界の流れを感じていながらも、出版経費削減にはほど遠い状況であった。 |
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| オープンソースとの出会い | ||||||||||
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このころ、北海道登録センターに在籍していた筆者は、SQLの勉強のために応用事例がないかを探していた。いくつかの書店を巡っていたとき、札幌の書店で「PostgreSQL完全攻略ガイド」を見つけた。
※注1:
PostgreSQL完全攻略ガイド、著者:石井達夫、技術評論社刊、1999年
当時の筆者は「オープンソース」という言葉さえ知らなかった。しかしこの本の中の「Apache+PostgreSQL+PHPは、最強の解」という内容が筆者の心を捉えたこともあり、すぐにPHPとは何なのかを調べることにした。 様々なPHP関係の雑誌を調べていくと、ラピッドサイトやat+link、さくらインターネットなど、必ずといってよいほどホスティングサービスの内容が目についた。そこには標準でPostgreSQLやMySQLが付いたサービスが月額2万円程度で利用できると書かれていたためだ。 「これは何かに使える」と思った。 |
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財団法人 日本軽種馬登録協会
「軽種馬の登録を行い、軽種馬の改良増殖及び資源の涵養並びに競馬の公正な施行に資すること」を目的に設立され、各馬の血統調査、個体識別、科学的技法による親子判定を行い登録しています。登録された馬にはそれぞれの登録証明書が交付され、様々な場所で個体の確認に活用され、競馬の公正な施行や血統の保持に役立っています。 インターネット血統書データベースサービス(フルオープンソースのシステム) 馬名、輸入馬、繁殖成績、血統登録、五代血統表等の最新の公式情報を提供。保有するデータベースは70万件を超え、毎年約3万件が追加されています。 URL:http://www.studbook.jp/ |
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