ここでは、テストに用いたDell PowerEdge 2850サーバとESX Server 2.5.1の導入および構成方法を説明します。次の表2は、使用したハードウェア・コンポーネントをまとめたものです。
ホスト・オペレーティングシステム |
VMware ESX Server 2.5.1 ビルド14182 |
CPU |
1MBの2次キャッシュを搭載する2.8GHzのインテル Xeonプロセッサ×2 |
メモリ |
8GB |
NIC |
デュアルポートのインテル8254NXX Gigabitアダプタ×2 |
ファイバチャネルHBA |
Qlogic 2340×2 |
ディスクコントローラ |
PERC 4iデュアルチャネル |
内蔵ディスク |
36GB×3 |
表2:ESX 2.5.1 Serverのホスト構成
Dell PowerEdge 2850サーバは、表2に示したQlogic 2340ファイバチャネルHBA(ホストバスアダプタ)を経由してストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)に接続しています。ストレージは、SANに接続したDell|EMC CX300から提供されます。今回のテスト環境では、CX300内に搭載された12台のドライブを検証用に割り当てました。サーバ上ではハイパースレッディング機能を有効にしており、これを全テストで利用しています。

図1:Microsoft Exchange Server 2003フロントエンドのテスト構成
コントローラ |
Dell|EMC CX300 |
LUN |
"仮想マシンのブート用ドライブ:6ディスクのRAID1 LUN×5 Exchangeのデータベース用:6ディスクのRAID5 LUN×4 |
ソフトウェア |
"Navisphere Manager Access Logix |
表3:Dell|EMC CX300 SANの構成
下記の図2には、CX300のディスク・アレイ構成をまとめています。今回、一連のテストで使用した構成では、CX300内のエンクロージャから12台のディスク(ディスク番号0〜11)を使って5つのRAIDグループを作成しました。

図2:ESX ServerのVMFS、VMDK、仮想ディスクLUNの割り当て
- 物理ディスク0と1を使ってRAIDグループ0を作成し、ここからLUN 1と2を設定。これらのLUNは、RAID1で構成
- 物理ディスク2と3を使ってRAIDグループ1を作成し、ここからLUN5と6を設定。これらのLUNは、RAID1で構成
- 物理ディスク4と5を使ってRAIDグループ2を作成し、ここからLUN 0を設定。このLUNは、RAID1で構成
- 物理ディスク6、7、8を使ってRAIDグループ3を作成。ここからLUN 3と4を設定。これらのLUNは、RAID5で構成
- 物理ディスク9、10、11を使ってRAIDグループ4を作成。ここからLUN 7と8を設定。これらのLUNは、RAID5で構成
表4:5つのRAIDグループ
インターネット・メール・プロトコルのメッセージング・トラフィックから生じるワークロードの場合、一般に重いI/O負荷はかかりません。よって、仮想インフラストラクチャを設計するとき、フロントエンドサービス用のVMは、ESXホスト内のローカルなRAID/SCSIコントローラを使い、バックエンドサービス用のVM(例えば、Exchange Server 2003メールボックス・サーバをサポートするVM)は、SANに接続したストレージを使うという運用形態が可能です。
今回のテストでは、RAID1を構成したLUNと、RAID5を構成したLUNを組み合わせて使っています。実業務用のメッセージング環境では、すべてのESX ServerおよびVM LUNに、フォルトトレランス付きのRAIDレベルを採用するようお勧めします。
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