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| PMBOKに必要な肝所 | ||||||||||
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「PMPによるプロジェクトマネジメント」や「PMBOKに準拠」としておきながら、計画変更などに対して、それ自体を問題視し、やたらと声を荒げる、または報告書などを作らせたりするなど(まさに「予定外の文書作成」という計画変更)、プロジェクトマネージャやより上位のマネジメントが「パニック」になることはプロジェクト破綻の元凶といえる行動です。このような言動はプロジェクトマネジメント活動そのものを不在とさせており、PMBOK準拠とは正反対です。 そしてこのことは、顧客側のシステム部や顧客グループ企業のシステム会社の外注担当部門、開発企業の管理専門部門にありがちです(実際のユーザでも開発でもない、橋渡し的な立場)。 もちろん、計画がいい加減でよいという意味ではありません。プロジェクトマネージャを中心にチームとして、計画立案時(適切なタイミング)に熟考して可能な限り根拠を持って詳細化する必要があります。そうすれば、段階的詳細化の中で何らかの問題点が見えてきた場合にも、「何がどれほど当初の想定と違っているのか」ということを識別しやすくなりますし、素早く適切な対処案を導き出すことが可能となります。 PMPをすでに取得している読者の皆さんも第3版への改訂を機会に、ぜひPMBOKを熟読してその真意をうまく業務に活かしていってください。 |
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| PMBOK2000から第3版への変更の概要 | ||||||||||
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それでは本題に入ります。本連載は全4回にわたって今回のPMBOK第3版の改訂について見解を述べていきます。 PMBOK2000と比較して、筆者が第3版の全体を見渡して感じたことは次の通りです。
表2:筆者が感じるPMBOK2000と比較した第3版の変更ポイント
これらのポイントについては、今回を含めた全4回の中で解説していきます。第1回目の今回は、「アーンド・バリュー法」について記述しますが、その前に公式にアナウンスされているPMBOKの主な変更点を次に紹介します。
表3:アナウンスされているPMBOK2000と比較した第3版の変更ポイント
ここから、ひとつひとつを簡単に説明します。 |
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| 全体で5つ増加したプロセス | ||||||||||
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第3版ではプロセスが7つ追加され、13プロセスが名称変更、そして2つのプロセスが削除されました。つまり、結果として5つのプロセスが増加したことになります。 また、「コア・プロセス(注3)」の方がより重要という誤解を生まないためにという配慮から、「コア・プロセス」と「補助プロセス(注4)」という区分けは廃止されました。これはどのプロセスも同じ重要度であるという考え方を示しています。
※注3:
コア・プロセス(2000年版のみ)
スコープ計画、スコープ定義、作業定義、作業順序設定、資源計画、所要期間見積、スケジュール、コスト積算、予算設定、プロジェクト計画策定など
※注4:
補助プロセス(2000年版のみ)
リスク計画、品質計画、要員組織計画、コミュニケーション計画、調達計画など |
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| 約430から590に増加したインプット/ツールと技法/アウトプット | ||||||||||
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筆者が調査したところ、2000年版で434あった「インプット/ツールと技法/アウトプット」の記述は第3版で592になっています。さらに第3版では1つのインプットやアウトプットの中に複数の記述があり、実質的にはもっとえていることになります。 |
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