TOP業務システム> Oracle Gridとは
Oracle Fusion Middleware
徹底解剖!!Oracle Fusion Middleware

第4回:システム統合アーキテクチャを支えるGrid技術とその実力
著者:新日鉄ソリューションズ  金本 直子   2006/11/9
前のページ  1  2   3  次のページ
Oracle Gridとは

   Oracle社が掲げるGridのメリットは、大きく3つある(表3)。
  1. コスト削減
  2. パフォーマンス向上
  3. 高信頼性

表3:Gridのメリット

   安価なマシンを並べてハードウェアコストを削減し、数十台のマシン構成によりパフォーマンスを高めると共に、柔軟なサーバ追加などの拡張によりパフォーマンス向上も行える。さらに1台のマシンで障害が発生した場合も、他のマシンにフェイルオーバーすることでサービスを提供し続けることが可能となる。

   つまりOracle Gridとは、分散したコンピュータを巨大な1台の仮想コンピュータとして利用するというGridのコンセプトに従い、効率的な資源の分配と高い信頼性を可能とし、高品質なサービスを低コストで提供すべく実装されているのだ。

   その基本は、Oracle Database 10g、Oracle Application Server 10gという2階層と、それら全体の運用管理を行うOracle Enterprise Manager10gで構成されており、それぞれがBusiness Gridを実現し、相互に連携する機能を持っている。さらにOracle社は製品ラインナップ、およびその機能を拡充することで、すでに述べてきた問題を解決する「システム統合基盤」の実現を目指している。

   Oracle Gridは、Oracle Fusion Middlewareを実行するシステム基盤リソースを最大化する、いわゆる全体最適を実現するインフラ統合基盤であるといえよう。

Oracle社のKey Initiatives & map
図1:Oracle社のKey Initiatives & map
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

前のページ  1  2   3  次のページ


新日鉄ソリューションズ株式会社 金本 直子
著者プロフィール
新日鉄ソリューションズ株式会社   金本 直子
ITインフラソリューション事業部 チームリーダ
マルチメディア関連の開発に従事した後、オープン系IT基盤においてサーバ・ストレージを主領域とし、顧客システムの設計・構築・運用管理のプロジェクトマネージャ業務を担当。その後、主にバックアップおよび、ストレージ技術領域の製品評価、導入、コンサルティング業務に携わる。現在はOracle製品を中心とした製品評価、ソリューション策定、販売支援の企画から実行までに技術担当として携わっている。


INDEX
第4回:システム統合アーキテクチャを支えるGrid技術とその実力
  はじめに
Oracle Gridとは
  Oracle Gridの現状