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仕事で使えるRed Hat Enterprise Linux徹底入門
企業で利用されているオープンソースソリューション
著者:
可知 豊
2006/9/19
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ツール
最後に、企業向けOSSとして、2つのツール(グループウェア、バグトラッキングシステム)を紹介する。どちらも利用者が直接に操作できる手軽なツールだ。LinuxなどのサーバOS上で動作し、Webブラウザを介して利用する。
Group-Office - グループウェア
グループウェアとは、インターネットやイントラネットを用いて、コミュニケーションと情報共有を促進し、共同作業の効率化をはかるツールである。電子掲示板や電子メール・スケジュール管理などの機能を含んでいる。代表的なグループウェアとして、Lotusの「Notes」とMicrosoftの「Exchange」がある。また、Webブラウザからアクセスできる「サイボウズ」も人気を集めている。
「Group-Office」は、PHPで開発された拡張性に優れたグループウェアである。タスク管理・アドレス帳・電子会議室(フォーラム)・メール・カレンダーといった、グループウェアに欠かせない多くのモジュールを標準で備えている。また、PHP により新しいモジュールを開発することもできる(図6)。
図6:ユーザごとのタスク管理やスケジュール管理機能を備えた「Group-Office」
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
Group-Officeを導入するには、Apache・MySQL・PHPが必要になる。
Group-Office
開発元:Intermesh
入手先:
http://www.group-office.com/
http://sourceforge.net/projects/group-office/
影舞 - バグトラッキングシステム
プログラム開発では、多くの不具合(バグ)が発生する。このようなバグに効率よく対処するために、バグトラッキングシステム(BTS)と呼ばれるバグ追跡データベースを用いる。代表的なバグトラッキングシステムとして、Mozillaプロジェクトが採用している「Bugzilla」がある。
「影舞」は、Rubyで実装されたバグトラッキングシステムで、設定が簡単で、使いやすいソフトウェアを目指しているという。使い方は、Webブラウザ経由でアクセスし、バグごとに現象や対応状況を書き込んでいく。利用者には、一種のスレッド型掲示板に見える(図7)。導入には、ApacheとRubyが必要だ。
図7:手軽に設置できるバグトラッキングシステム「影舞」
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
影舞
開発元:福岡ともゆき
入手先:
http://www.daifukuya.com/kagemai/
http://sourceforge.jp/projects/kagemai/
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著者プロフィール
可知 豊
フリーのテクニカルライター・インストラクター。
もともとは、Windows用アプリケーションなどのガイドブックを書いていたが、最近では、OSSやOpenOffice.orgなどの解説を幅広く手がける。
http://www.catch.jp/
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