ではその新しい情報共有の形やコミュニケーションの場を、一体どのように作れば良いのでしょうか。そこで昨年より様々なところで取り上げられている新しいインターネットの流れを指し示す言葉「Web 2.0」の登場です。
みなさんはもちろんWeb 2.0というキーワードをご存知だと思います。
このキーワードの意味や概念自体は非常に複雑なものなのですが、一言でいいあらわすとblogやSNSなどのような、新しいツールやサービスが出てきたことで起きている現在のインターネットの流れのことです。このWeb 2.0の中でもっとも重要なことは、「個人の情報発信力が強化された」ということです。
以前のインターネットでは、個人が情報発信を行うことは難しいことでした。HTMLを理解し、サーバを契約し、FTPでアップロードして、というように、とても簡単とはいえません。
ところがWeb 2.0時代になり、blogやSNSなどのような簡単に個人でも情報発信できるサービスが開始されたことで、個人の情報発信力が強化され、日本では毎日数百万人という人たちが様々な情報を発信しています。
それらの中から「CGM(注1)」と呼ばれる個人が中心となった新しいメディアが生まれています。このようにWeb 2.0によって、個人コミュニケーション力の強化が行われたのです。
※注1:
CGM(Consumer Generated Media)とは、インターネットなどを活用し消費者によって生成されているメディアのこと。Web 2.0的なものの1つで、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)やblog、クチコミサイトなどがある。
それらWeb 2.0の考え方やツールを企業活動に取り入れていくことで、社員の情報発信力の強化や社内コミュニケーション力の強化がはかれるのではないでしょうか。これを筆者の会社では、ビジネスにおけるWeb 2.0という意味で「Web 2.0 on Business」と呼んでいます。具体的な企業におけるWeb 2.0ベースのサービスには、表1にあげるものがあります。
- イントラブログ(社内ブログ)
- イントラSNS(社内SNS)
- 次世代型のグループウェア
- RSSリーダ
- インスタントメッセンジャー
表1:企業活動の効果をあげるWeb 2.0ベースのサービス
Web 2.0は現在も進化し続けているので、今後も様々なツールが増加していくものと思われます。
図2:Web 2.0 on Business
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