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RHN
徹底入門!! Red Hat Network

第1回:Red Hat Networkとは何か

著者:レッドハット  藤田 稜   2006/11/22
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RHNを使い倒そう

   いきなり皆さんの「常識」を打ち壊すことになるかもしれませんが誤解を恐れずに書かせていただくと、Red Hatが提供しているのは「製品」ではなく、「サブスクリプション」なのです。Red Hatとお客様が結ぶ「サブスクリプション契約」に含まれるものには以下の項目があります。
テクノロジー
製品とドキュメント、サブスクリプション有効期間内の知的財産権の保証、ハードウェア/ソフトウェアの動作検証と動作保証
メンテナンス
セキュリティやバグ修正などを含むエラッタの提供
アップグレード
追加コストなしで最新のリリースを利用可能
サポート
最大で24時間×365日、1時間以内のレスポンスを約束している無制限のインシデントサポート

表3:サブスクリプション契約の内容

   したがって、数枚のCD-ROMやDVD-ROMで構成されるインストールメディアキットは、むしろ「おまけ」といっても過言ではありません。実際、Red Hat Enterprise Linuxのサブスクリプション契約をしているユーザは追加コストなしで、すべてのバージョン・アップデートのCD-ROMイメージファイルを、RHNセントラルサーバからダウンロードすることが可能です(図1)。

Software Downloadsページ
図1:Software Downloadsページ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   表3にあげた4つの項目のうち最も頻繁に利用するものはメンテナンスですので、これを提供するRHNセントラルサーバこそがRed Hatのビジネスモデルの核であるといえます。読者の皆様にはぜひRHNを使い倒して、サブスクリプション契約のメリットを最大限にご活用いただきたいと考えております。


RHNはパッチ配布サーバではない

   RHNというと、一般には「ああ、Red Hatのパッチを配布しているサイトね」というのが皆さんの認識かもしれません。あるいは「画面右上に表示されるびっくりマークでしょ?」とおっしゃる方も多いことでしょう(図2)。

RHN Alert Notification Tool
図2:RHN Alert Notification Tool

   これらの認識が間違っているとはいいませんが、点数を付けるとするなら10点といったところでしょうか。残りの90点には、表4にあげる様々な問題を解決するヒントが含まれているのです。

  • 管理者が日々従事する退屈なサーバ更新作業
  • CIO(Chief Information Officer)の頭を悩ます不安定なシステムの解消
  • CFO(Chief Financial Officer)がチャレンジしなければならない右肩上がりになっている運用コストの削減

表4:RHNの意味

   満点への第1歩として、まずは「エラッタ」からご紹介しましょう。

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レッドハット株式会社 藤田 稜
著者プロフィール
レッドハット株式会社  藤田 稜
レッドハット株式会社 プリセールスエンジニア
ホスト・オフコンのSIer、WebのSIerを経て様々なOSに触れた結果、これからはLinuxだという確信を持ち2005年4月より現職。レッドハットのOEMパートナーやエンドユーザからの導入検討段階での技術的問題の解決、セミナーなどにおけるRed Hat Enterprise Linuxの技術情報の普及に努める。


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