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Oracleの達人になるために |
中西氏にとってコミュニケーションスキルは、Oracleをはじめとしてビジネスをしていく上で絶対必要なスキルだという。
「研究者としてノーベル賞をとるような研究をしている人は別かもしれませんが、お客様を相手にビジネスを行う以上、コミュニケーションスキルは非常に重要視しています。
大規模な良い案件に関わると、お客様とはもちろん、内部での打ち合わせをしているだけでも様々な用語が飛び交うことになります。そこでは分野外の用語も飛び出すのですが、それが理解できなければ話についていけません。
聞きながら用語を頭に入れておき、打ち合わせ後にWebや書籍で調べることで少しずつ他の分野の用語や仕事の流れがわかるようになるのです。会社の中でも、身になりそうなプロジェクトを見つけ、参加させてもらうといった姿勢を大事にしてほしいですね」
そういった参加させてもらう行動力も、またコミュニケーションスキルの1つだと中西氏はいう。
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ビジネスと業界動向のマッチング |
現在のオープンソースのビジネス面での活用について、中西氏は慎重な立場をとっている。仕事のツールとしてのオープンソースの活用は積極的に行っているものの、クライアントへの適応という点で、オープンソースにはいくつか問題があると指摘する。
「今のところ、実績があるという点でLinuxやTomcat、Apacheといった、一般的になっているものはきちんと対応し、お客様に提供しています。しかし、それ以外では検証を行い、お客様と相談を重ねるなど、かなり慎重に対応している状況です。
これにはまずサポートを弊社がやらなくてはいけないという部分があります。自分たちが利用するツールは自己責任で利用できますが、お客様のシステムでは大変になります。また若干品質の面での問題もあると感じています。
社内には製品としてお客様に適応してよいのかを判断するための検討委員会のようなものがあります。弊社としては、すべてそこで様々な問題をクリアした上で責任を持って提供するようにしています」
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自ら手を動かすプレイングマネージャ |
最後に、これからOracleの達人を目指すための姿勢、そして中西氏自身の目標について伺った。
「やはり技術の習得は非常に重要ですが、それだけにとらわれて独力で勉強するだけはたぶん限界があると思います。その限界を飛び越えるには、様々なベンダーやお客様と積極的に話をし、いろんな視点の情報を取り込むことが重要です。
今自分が『こうしたい』と思っていても、その視点からだけ見ていると、画一的な答えしか出せません。様々な視点や情報を得て、そこでブラッシュアップしたものをお客様にフィードバックしていく。
こういった関係をお客様なりベンダーと相互に行っていくことが重要だと位置づけ、仕事をしていってもらいたいと思います。そして、それを自分たちより若い人たちに伝授していくことが、企業としても成長する秘訣だと思います。
その中で自分の立場としては、5年後くらいまでは今のプレイングマネージャ的な立場をやっていきたいと思います。さらに5年後には、技術的な視点で会社の方向性を示すといった仕事ができればいいと考えています」
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