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ビジネスプロセスの可視化を実践するBPMS
第7回:業務フローの可視化
著者:
日本プロセス 大井 貴文
2007/7/12
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ダッシュボード
1件1件の業務を確認するのではなく、業務全体の傾向をつかむためのダッシュボードが用意されています。このダッシュボードは現在実行されている業務すべてを集計したグラフと任意の1つ業務全体を集計したグラフの2通りを選択することができます。
図3:ダッシュボード
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
表示されるグラフの内容は現在実行中の業務の優先度、平均実行時間、業務のステータスの割合、業務の期限日が今日のものの件数などがグラフ形式で確認できるようになっています。
レポート
レポート機能としてノンカスタマイズで業務のステータスや時間、作業量の切り口で業務の一覧を帳票形式で出力することができます。出力形式としてはHTML、PDF、RTF、CSVなどのフォーマットをサポートしており、レポートを任意の周期で特定のユーザに送信することもできます。
図4:レポート
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
SavvionではレポートエンジンとしてオープンソースのJasperReportsを用いています。
JasperReports
http://www.jaspersoft.com/
これによりユーザはiReportなどのJasperReports対応のレポート作成ツールを用いて、任意のレポートを作成することも可能です。
iReport
http://jasperforge.org/sf/projects/ireport
なお前述しましたがSavvion上の業務フローはレポジトリデータベースに格納されますが、Savvionはその格納しているデータ構造を公開しています。よってユーザはJasperRepotsを用いて任意の業務履歴データをレポジトリデータベースより抽出して、よりユーザがより使いやすく、見やすい形でレポートを新規に作成することができるのです。
ルール
Savvionでは「ルール」と呼ばれる独自のイベント駆動型プログラムを組むことができます。まずイベントについて説明します。以下の図5のようにフローがあるとします。
図5:ルールとイベント
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
イベントは「ある業務フローが開始した」「ある業務のステップが開始した」「あるユーザが業務のステップを完了した」というタイミングでSavvion内部において自動生成されます。ルールはこのイベントを単独もしくは複数組み合わせてキャッチし、任意のプログラムを実行することができます。
例えば図5の業務フローで見積依頼ステップが完了した際に見積金額が閾値の500万円を超えていた場合、月別に閾値を超えた件数をカウントしておきたいというニーズがあればルールでその機能を実装することができます。また、業務が開始してからあるステップが完了するまでの時間の測定も可能です。
このとき「なぜフローで表現しないのか」という疑問を持たれた方もおられると思います。実際にはフローで表現しても全然問題はありませんし、同じ機能を実現できます。しかし実際の業務とは関係ないデータの集計、統計、監査などの仕組みを業務フローで表現すると当然のことながら複雑になります。
複雑になればなるほど後に業務フローを見直そうとしたときに何が本来の業務フローであり、どの部分が業務として重要かそうではないのかがわかりにくくなり、業務改善しようとするモチベーションすら下げることになりかねません。
そこでSavvionは「ルール」というものを用意し、業務フローをなるべくシンプルにしつつ、業務の集計や統計、監査などの仕組みを組み込むことができるようになっています。
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著者プロフィール
日本プロセス株式会社 大井 貴文
システムエンジニア
新卒と同時にサヴィオンに携わり、気が付いたらサヴィオンエンジニア歴が日本一長いかも。まだまだ勉強不足、日々精進します。
INDEX
第7回:業務フローの可視化
モニタリング機能をどのように付加していくのか
ダッシュボード
バランススコアカード