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| 今後の展望 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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最後に、2つの観点からSaaSの今後を展望してみたい。1つ目はCRM以外のアプリケーションという水平方向への展開、もう1つは業種特化型のアプリケーションという垂直方向への展開だ。 |
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| 水平方向への展開 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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日本に限定して考えた場合、第1回でも説明したように現在SaaSの形式で提供されているサービスはほぼCRMに限られているといってよい。しかしながら、先行する米国では、CRMのみならず、様々なアプリケーションがSaaSの形態で提供されている。米国のSaaSコンサルティング会社であるTHINKstrategiesが運営するSaaSに関するポータルサイト「SaaS Showplace」では、CRM、ERPなどのアプリケーションのカテゴリごとにSaaSが整理されており、わかりやすい。 参考までに、各カテゴリに属するSaaSベンダーをカウントした結果(抜粋)を表2に記す。
SaaS Showplaceでは、43の詳細なカテゴリに分けてSaaSベンダーを分類している。表2はベンダー数の多い上位6位までを抜粋したものだ。CRMが多いのは予想通りであるが、コラボレーションや財務会計、人事管理の分野でもすでに多くのSaaSが提供されている。 今後、日本でどの分野のサービスが展開されるのか予測するのは難しいが、日本固有の商習慣の影響を比較的受けにくいコラボレーションや、すでに欧米ベンダーの製品が市民権を得ているSCMなどは米国発のサービスでも受け入れられやすいのではないか。逆に財務会計などは日本の商習慣を熟知している国産ベンダーに大きな商機があると思える。いずれにしろ、今後CRM以外の分野にSaaSが広がるのは時間の問題であろう。 |
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| 垂直方向への展開 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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もう1つ、筆者が有望だと考えるのは、金融や通信など特定の業界に特化したSaaSである。こうしたバーティカルなSaaSは上で説明したような業界共通型のSaaSに比べ、米国でもまだ少ない。 しかし、エンターテインメント業界向けにCRMサービスを提供するBluewolf(Salesforce.comのプラットフォームを利用して開発)や、卸売業者やソフトウェア会社向けのバージョンを展開するNetSuiteのように特定業種向けのSaaSは増加しつつある。 また、このようなバーティカルなSaaSの開発に当たっては、個別業界の知識、ノウハウが必要となるため、こうした知見を有するコンサルティング会社やSIerなどの出番が増えるであろう。 SaaSとして提供されるサービスはこのように先行する水平型サービスに今後、垂直型サービスが加わり、大きな広がりを見せると予想される。 |
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