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エンタープライズWeb 2.0とNexaweb
第1回:エンタープライズWeb 2.0とは
著者:
日本ネクサウェブ 福島 竜
2006/12/8
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エンタープライズレベルでのWeb 2.0の課題
Web 2.0アーキテクチャは過去のアーキテクチャの長所を継承しつつ、より高い柔軟性を持っていますが、エンタープライズレベル(エンタープライズレベルのWeb 2.0:以下EW 2.0)という視点で見ると、次のような課題もあります。
既存のシステムのデータとビジネスプロセスの統合
終日起動しつづけ、ユーザによる操作が可能なWeb UIの作成
安全なメッセージ送信
オフラインでのアプリケーション実行
イベントや警告をリアルタイムで通知し処理する
クライアントサイドのセキュリティ
デスクトップアプリケーション、ファイルシステム、周辺機器などとの統合
様々な開発技術で作られたコンポーネントの結合
様々なスキルと役割を持った開発チームの統合
複合アプリケーションの作成
表1:エンタープライズレベルで見た場合の課題
図3:企業レベルのシステム要求
これらの課題を解決するために、下記の2つのアプローチが考えられます。
それぞれのアプリケーションでこれらの問題に取り組む
開発者が持つ技術とターゲットとするデプロイプラットフォームに依存しない、一貫したサービスを提供するリファレンスアーキテクチャを実装する
表2:解決のためのアプローチ
1の方法では、それぞれのアプリケーションで最適化されたシステムを構築できるメリットはあります。しかしこれだと、システムを横断する共通のアーキテクチャやフレームワーク、開発言語、開発環境を持たないため、結果として開発費や保守費が高価となります。
2の方法は「車輪の再発明(注)」がないため、コスト削減と迅速なアプリケーション開発が可能になります。そのため1に比べて理想的といえます。本稿では2の方法で利用されるリファレンスアーキテクチャついて説明します。
※注:
広く受け入れられ確立した技術や解決法を無視して、同様のものを再び一から作ってしまうこと。reinventing the wheelの日本語訳。IT業界の中でも主にSE・プログラマの間で良く用いられる
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著者プロフィール
日本ネクサウェブ株式会社
チーフコンサルタント 福島 竜
Interlisp-D(LISPの方言)によってオブジェクト指向を知る。C++、Javaなどにより、金融情報系システムを構築。Forteによる基幹系システム構築などを経て、オブジェクト指向分析・設計の教育、Webアプリケーション開発プロジェクトなどを経験。2004年からNexaweb に関わる。
INDEX
第1回:エンタープライズWeb 2.0とは
企業レベルWeb 2.0のプラットフォームを考える
エンタープライズレベルでのWeb 2.0の課題
エンタープライズWeb 2.0のリファレンスアーキテクチャ