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XAMPPでステップアップする企業Webアプリケーション環境 |
第4回:5分でわかるXAMMPの導入事例
著者:エグザクソン 神野 純孝 2007/2/5
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国内でのXAMPPの導入事例
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国内でも様々な業種でXAMPPの導入は進んでいますが、その多くは基幹システムに関わるもののため、対外的に採用を発表するケースは現状ではほとんどない状況です。
しかし、実際には利用されるケースは増えており、またそのほとんどがミッションクリティカルな基幹システムである点から、XAMPPがもたらすメリットは非常に大きいものだと考えています。
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XAMPPにより1万人規模の社員ポータルを運営 |
まず国内大手の流通業での事例を紹介します。この企業の従業員数は、社員/パート/アルバイトを含めると1万人を超えており、企業内で社員が閲覧する社員ポータル(EIP)は膨大なアクセスを管理することが必要となります。
この情報共有を行うためのポータルサイトを構築するミドルウェアとしてXAMPPが活躍しています。プラットフォームとしてSolarisを採用し、データベースとしてOracleを利用するため、XAMPPはカスタマイズを行ったバージョンが使われています。
この例では、特にIT部門の管理軽減というメリットを実現できました。
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自社メンテナンスの負荷軽減 |
続いての事例は、中部地区でサービスを展開しているCATV/ISPサービス企業です。この企業では、CATVの放送とともにISP事業を行っています。そのすべてを自社内で管理するため、サーバの保守運営に向けたIT部署が設けられ、その部署の担当者が実際の作業に携わっているという環境です。
中でも負担が大きかったものは、ISP事業でWebサイトを構築するためのサーバ群です。特にセキュリティホールに対するアップデートが必須であり、ApacheだけでなくMySQLについても高い頻度で更新が行われていました。
単なるアップデートに加え、管理しているサーバに対しての起動/停止コマンドの実行についても複雑な作業が必要であり、アップデート/コマンドの実行という2つの課題を解決する手段としてXAMPPが導入されました。
カスタマイズされたXAMPPを導入した後は、各種アプリケーションのバージョンアップとシステムメンテナンス作業の手間が軽減され、管理者の負担を大幅に減らすことができました。今後も利用が継続されるだけでなく、グループ企業の各サイトでも適用される予定となっています。
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カスタマイズで環境にフィッテイング |
カスタマイズの点では興味深い事例があります。次に紹介する企業は、流通とフランチャイズ店舗の運営という2つのビジネスを行っています。また、非常に大規模に展開している企業のため、実店舗だけでなくインターネット上でも10を超えるWebサイトを運営しています
この企業では、実際の導入を決定したシステム部の担当者の方は非常にITリテラシが高く、アプリケーションサーバのバージョンアップや管理・運用・保守などの面で、前述のケースと同じ問題を抱えていました。
XAMPPの存在を知った際に当然導入を検討されたのですが、ある特定のバージョンのApacheでのみ動作するモジュールが存在するという、システム上の問題点がありました。しかしXAMPPは手軽に導入できるだけでなく、環境にあわせて特定のバージョンに依存した組み合わせによるカスタマイズを行うことができます。
このカスタマイズされたXAMPPを活用することで、ビジネス上必要なモジュールの動作環境を維持したまま、アップデートやシステム管理の問題を解決できました。
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著者プロフィール
エグザクソン株式会社 COO 神野 純孝
8080チップが登場と同時にマイコンの自作をはじめる。1983年、日本ではじめてのパソコン通信サービス、コムコムのハードを作成して以来ハードからソフトウェア含め開発に従事。2001年より、外資系企業にてSolaris、HP-UXなどで各種のエンタープライズアプリケーション導入を行う。2005年より、エグザクソン株式会社に入社。オープンプラットフォームを推進するために、ApacheFriends社と提携を行い、XAMPPの普及を促進させるため活動中。
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