TOPキーパーソンインタビュー> アクシスソフトの10年後のビジョンを教えてください
国産のソフトウェアを世界に通用するものにしたいアクシスソフト
重要なのはリッチな画面ではなく、いかに業務の生産性を高めるか
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— アクシスソフトの10年後のビジョンを教えてください
永井氏   10年後は、ソフトウェア企業として世界に進出していなくてはいけないと思っています。私は昨年の3月に代表取締役に就任したのですが、代表を引き受けた大きな理由の1つとして、国産のソフトウェアを世界に通用するものにしたいという思いです。今の日本のソフトウェア企業は、マイクロソフトやオラクルをはじめ、欧米企業に負けています。これをなんとかしたい。

永井 一美氏   ソフトウェアというものは、今や世の中のインフラです。そういったインフラを作る人間は、やはり優秀でなくてはいけません。しかし、日本のソフトウェア技術者というのは、例えば医者や弁護士のようなステータスもなく、極論すればソフトウェアを学んだことのない人でも誰でもなれてしまう状況です。その点、中国やインドは違います。大学でみっちりコンピュータを学んだ者しかソフトウェア技術者にならないし、最初から給料も高い。日本のソフトウェア業界も、本来そうならなければいけないはずです。

  若い人たちが「自分もソフトウェアを作りたい」「ソフトウェアを作れば世界で勝負できるんだ」という思いを持てるような業界にしていくためには、当社のような国産ソフトウェア企業が欧米に負けるわけにはいかないと思っています。


— 経営者として、影響を受けた人物はいますか
永井氏   ヤマト運輸元会長で、今日の宅急便事業を立ち上げた小倉昌男さんですね。実はBiz/Browserをヤマト運輸様に導入していただくまでに1年半ほどかかっているのですが、個人的に小倉昌男さんの生き様が好きだったからヤマト運輸様にも足繁く通ったという部分もあります。

永井 一美氏   小倉さんの一番すごいところは、全役員の反対を押し切って宅急便事業をはじめたり、国を相手に堂々と争ったりと、とにかく強い信念を持って行動を貫く点です。ゆうパックとの闘いでコンビニとの取引から撤退したときも、「国の庇護を受けている郵政との不正競争には参加しない」という信念を持った決断であり、小倉イズムだと思いますが、大きな売上ダウンよりも信念を優先する潔いところが好きです。

  2005年に亡くなられるまで、残念ながら直接お会いする機会はなかったのですが、小倉さんの言葉というよりも、行動・生き様に強く影響を受けています。


— 最後に、永井社長の座右の銘を教えてください
永井氏   「月は山より出でて山を照らす、わざわいは口より出でて身をやぶる。さいわいは心より出でて我をかざる」という日蓮の言葉です。自分にとっての幸せというのは、やはり心から来るものなんですね。すべてにおいて心のあり方が大事だと、そう思います。

アクシスソフト株式会社 代表取締役社長 永井 一美氏

アクシスソフト株式会社
代表取締役社長
永井 一美氏

SI会社にてオフコンでのアプリケーション開発やメインフレームでのOS開発、PCでの開発、品質保証業務などを経験、SI事業部門の管理者を経てアクシスソフトに入社。入社時より一貫して製品事業に携わる。プロダクト開発部長、執行役員を経て、2006年3月より代表取締役社長に就任。特に先進の技術を日々研鑚し、良い製品、良いサービスを提供しつつ、お客様第一主義のもと、お客様に密着した姿勢を貫くことを信念としている。


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INDEX
重要なのはリッチな画面ではなく、いかに業務の生産性を高めるか
  新しいシンボルマークには、どんな意味が込められているのですか
  ソリューション事業の展開は
アクシスソフトの10年後のビジョンを教えてください