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徹底比較!!グループウェア
徹底比較!! グループウェア

第1回:変革するグループウェア〜普及までの経緯と現在

著者:アイ・ティ・アール  三浦 竜樹   2007/2/22
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Web型グループウェアの台頭

   Web型グループウェアの代表的な製品としては、サイボウズのOfficeシリーズやネオジャパンのdesknet'sがあげられる。

   これらのWeb型グループウェアは、従来のLotus NotesやExchangeに代表されるグループウェアとは異なり、クライアントPCにソフトウェアをインストールする必要がなく、Webブラウザが搭載されていれば利用できるため導入が容易であることが特徴だ。

   また、機能はEメールやスケジューラー、電子掲示板など基本的なものに限られる製品が多い。こうしたWeb型グループウェアの特性から、中堅・中小企業や大企業の特定部門での導入が多く、また利用者の満足度は高い。

   中小企業にとっては、ExchangeやLotus Notesといった国内外で浸透しているグループウェア製品のライセンス価格や運用管理のコスは負担が大きく、またITリテラシーの低いユーザへの教育の課題も大いため、価格や運用・操作の容易性を謳ったWeb型製品が適していたといえる。

情報共有/コラボレーションの現在

   グループウェアが90年代後半より大企業に浸透し、そして安価なWeb型グループウェアの台頭により、その裾野が中小企業にまで拡大する中、その導入目的である「情報共有」および「コラボレーション」は満足な形で実現できたのであろうか。


普及はしたが、情報共有は実現したか

   グループウェアの普及が急速に進むのと相反して、その目的であった「情報共有」や「コラボレーション」の効果は満足できるレベルに達していないという課題を抱えている。この理由の1つに、ルールに従ったユーザ教育の問題があげられる。

   グループウェアに限ったことではないが、新たにシステムが導入されても、組織全体でルールに従って利用されなければ、そのシステムの価値が下がり、結果的に全体的な利用率の低下を招くことにつながりかねない。

   例えば、部門/全社で共有すべき文書やデータを誰でも見つけやすく活用可能な形式で登録していないと、その文書やデータは大量の情報の中に埋もれてしまう。結果的にLAN環境にファイルサーバを設け、共有フォルダにデータを入れておくのと大差ない状況になってしまうということだ。

   このような状況に陥るのを避けるため、企業では情報の入力/収集/共有に関するルールを策定し、利用促進のための教育や啓蒙活動を実施することによって、プロセス化を進める必要がある(図1)。


図1:グループウェアの活用状況の進展
出典:ITR
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   グループウェアのプロセス化が進展し、活用度が高まってきた企業においては、企業規模を問わず、グループウェアの拡張や移行アップグレードにより、情報共有/コラボレーションの次のステップへ進もうと計画している。その目的は以下の2つに大別される。

  • ナレッジ・情報共有の拡大
  • リアルタイム性の向上

表2:グループウェア活用の目的

   ナレッジ・情報共有の拡大とは、グループウェア単体でのスケジュール、連絡事項、共有フォルダ上のオフィス文書のみでなく、各種データベース、基幹業務システム、その他の業務システム上に蓄積されたナレッジ・情報をも統合し、効率よく共有(短時間での検索・アクセス)を実現することである。

   こうした要求の高まりから、EIP(企業情報ポータル)に再び注目が集まっている。EIPが登場した当初は、大規模な企業への導入が中心であったが、その市場は中小規模の企業へも広がりつつある。

   また、これまで多くの企業においては、IM(インスタント・メッセンジャー)やWeb会議システムなどのリアルタイム性の高いコラボレーション製品は、局所的な導入に留まっていた。しかし、これらの製品が以前に比べ格段に進化しており、それらを全社標準のコラボレーション基盤に置き換える動きが、大企業を中心に広がっている。

   近年の企業を取り巻く環境を見ると、企業には「意思決定の迅速化」や「顧客価値・満足度向上」がより強く求められているのは明白である。前述したコラボレーション基盤を有効に活用することで、クレーム情報などの迅速な共有・分析が可能となり、結果として顧客対応・意思決定の迅速化が実現できる。

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株式会社アイ・ティ・アール  三浦 竜樹
著者プロフィール
株式会社アイ・ティ・アール  三浦 竜樹
カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校卒業後、広告代理店にて主にITベンダーのマーケティングプラン策定、広告戦略に携わる。2001年4月より現職。モバイルやリモートアクセス・ソリューション、グループウェアを中心としたコラボレーション基盤、および仮想化分野を主に担当する。


INDEX
第1回:変革するグループウェア〜普及までの経緯と現在
  コミュニケーション・情報共有ツールとしてのグループウェアの浸透
Web型グループウェアの台頭
  今、なぜグループウェアを再検討するのか