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社内SNS構築事例
Know HowからKnow Whoへ 〜社内SNS構築指南

第1回:SNSによる社内情報共有の可能性

著者:TIS  倉貫 義人   2007/3/27
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社内SNSの導入の経緯

   筆者の所属するTISはシステム開発を行うシステムインテグレータで、システム開発も他の知識労働と同様に属人性の高い業務といわれています。またプロジェクト単位で仕事をしているため、社員同士の横の連携も疎遠になりがちです。

   そのような理由から、「社内の技術情報がうまく共有できていない」という課題がありました。

   筆者は技術本部に属しており、技術本部としても社内に技術情報を展開するというミッションがありました。その方法として、Webサイトを運用していましたが、中々うまく情報展開ができずにいたのが現状でした。

過去の様々な失敗「Wiki」や「Plone」

   社内SNSの導入にあたっては、当初からSNSと決めていたわけではありません。当初はWikiを設置して、編集機能の権限を技術本部の人間だけに許可し、運営していました。その後、Wikiの機能拡張をしたり、PloneといったCMSに移行するなど、様々なツールを試したのですが、社内で活用されないという問題にぶつかりました。

   様々な情報を分析した結果、それはツールの機能的な問題ではなく、技術本部だけがコンテンツを提供していたためにデータ量が少なく更新頻度も低かった点が、活況に利用されなかった原因だと判明しました。


Web 2.0の考え方の出現

   社内の情報共有と技術本部からの情報展開を考えていた2005年頃に、インターネットの世界では「Web 2.0」というキーワードが注目を集めはじめていました。

   Ajaxやロングテールなど、Web 2.0を取り巻くキーワードは沢山ありましたが、その中でも筆者が注目したのは、「CGM」という考え方です。CGMとは、Consumer Generated Mediaの略で、ブログなどのツールによって実現した、利用者によるコンテンツが生成されるメディアのことです。

CGMの応用(社員による情報の生成)
図4:CGMの応用(社員による情報の生成)

   このCGMの考え方を応用し、社員が参加しやすいサービスを提供することで、コンテンツの制作者として技術本部だけではなく、社員の1人1人の力を集約できるようにしてはどうか、と考えました。

   社内の技術情報(ノウハウ)は、現場のプロジェクトに携わっているエンジニア自身にあります。このような隠された情報を発信してもらえれば、本当の情報共有が実現するはずです。技術本部が展開する情報についても、考え方を変え、そこで生成されるコンテンツの1つとして捉えました。


SNSの採用と導入へ

   先にも説明したように、社員の力を結集するために最初に検討したのがWikiでした。しかし、Wikiは書き込みの敷居がまだまだ高いと考えました。

   次に個人ごとに発言の場を持ってもらうためにブログを検討しました。しかし、社員同士で使うシステムであるため「よりネットワークの向こう側にいる人が見えるような形にしたい」という理由から、ブログを含んだSNSの採用を決めました。

   TISの社内SNSは、筆者のチームで開発しています。自社で開発した大きな理由は、Web 2.0やAjaxなどの新しいテクノロジやトレンドについて、自ら触れてみることでその理解が深まると考えたからです。

導入の経緯まとめ
図5:導入の経緯まとめ

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TIS株式会社 倉貫 義人
著者プロフィール
TIS株式会社  倉貫 義人
基盤技術センター所属。社内の技術支援をするかたわら、社内SNS構築のプロジェクトマネージャ兼メインプログラマとして従事している。一方で、eXtreme Programmingというアジャイル開発の研究・実践を行い、XP日本ユーザグループの代表もつとめている。

情報共有ソーシャルウェア/社内SNS「SKIP」
http://www.skipaas.jp/
XP日本ユーザグループ
http://www.xpjug.org/


INDEX
第1回:SNSによる社内情報共有の可能性
  社内のナレッジを共有せよ
社内SNSの導入の経緯
  社内SNSの導入の目的