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はじめてのOpenPNE - 社内SNSの意義と活用方法
第1回:最新SNS事情
著者:
アウラント 大越 肇
2007/3/19
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細分化するSNS
現在の日本のSNS会員数の大半はmixiに所属しており、ほぼミクシィの一人勝ちといえる。しかし、ある共通の趣味を持った人が集まるSNSやある特定のテーマについて議論するSNS、あるいは顧客とのコミュニケーションツールとしての活用を意識したSNSなど、様々な種類のSNSが生まれている。こうしたSNSはmixiなどのマス型SNSに対して、テーマ型SNSと呼ぶことができる。まずは、いくつかの事例を紹介しよう。
新聞社が運営する「ひびの」
佐賀新聞社は「マスメディアとCGMを融合させた、新たなローカルメディアを作ること」と「新たなビジネスモデル構築」を目的に、2006年の秋にSNSサイト「ひびの」をオープンした。
現在は、30代を中心に4,200名の会員が登録しており、登録者の最高年齢は86歳という。高年齢層が獲得できることは新聞社ならでは強みであろう。また、会員が写真付で新しいショッピングモールに関する感想や評価を日記などで書き込むため、新聞記者がそれを元に取材を行うなど、これまでの一方通行であった新聞の情報提供とは違った流れが生まれているという。
地方局が目指す双方向メディアとしての「NikiNiki」
鹿児島テレビが2006年4月にオープンしたSNSが「NikiNiki」である。テレビ局と視聴者がより親密に双方向のコミュニケーションを取ることを目的としている。2007年2月現在では会員数が1,000名を越えオフ会も盛んに行われており、会員同士が協力して動画を作成するなど会員同士の交流もさかんである。
図1:NikiNikiのトップページ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
SNSとは別にNikiNikiの「玄関ブログ」(http://kts-nikiniki.jugem.jp/)というWebサイトも用意されており、ブログとSNSを上手に活用している好例であろう。
NikiNikiの玄関ブログ
http://kts-nikiniki.jugem.jp/
不動産売買、賃貸のためのSNS「カブレラ」
不動産を売りたい人と買いたい人、貸したい人と借りたい人とのマッチングを目指したSNSが「カブレラ」で、アクトネットが運営している。会員によって立場の違いがわかるように区分けされているのが大きな特徴である。
女性同士でITを語ろう
化粧品の口コミWebサイト「@コスメ」のIT版を作ろうとハッピーコムが、女性向けのIT関連情報サイトを目指し立ち上げたSNSが「ハッピーデジタル」である。これはIT関連の雑誌やWebサイトの読者ターゲットが男性を中心としており、働く女性の視点にたったものがない、ということからはじまったSNSである。
農業をテーマにしたSNS
日本の農業をよりよくし、いつまでもおいしいものを食べていきたいという想いから、筆者が友人と立ち上げたSNSの1つが「あぐり」である。日本各地の農業従事者の方からの日記の投稿やコミュニティへの書き込みから、悩みや喜びが読み取れるSNSである。新規登録が可能であるので、興味のある方は登録してみてはどうか。
あぐり
http://agri.uxu.jp
潜在顧客とのコミュニケーションのためのSNS
アウラントではビジネス上で接点があった顧客とのコミュニケーション手段としてSNSを立ち上げている。スタッフの日々感じたことや気づいたことを日記形式で書き込み、それらの更新情報をメールで配信しているが、従来のダイレクトメールなどに比べ社員と顧客との距離が近く、またコメントという形で顧客からの反応も得やすい。このSNSは、B2Bのビジネスの基本は人間関係である、という方針に基づいており、まさに人間関係を築いていくきっかけとなるツールである。
他にも子供を持つ母親のための「ママ友.com」やオンラインゲーム「しまにてぃ」のプレイヤーのためのSNSなどがあるほか、多くの自治体でも導入が検討されている。
そして、今もう1つの大きな動きが、SNSの社内導入である。
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著者プロフィール
合同会社アウラント 大越 肇
2006年5月11日(大安)に会社設立。前職よりSNS企画・開発・運営にプロジェクトマネージャーという立場で携わる。現在は、Web上のコミュニティに関する企画や要求開発から運用・運営までの業務に携わりつつ、大学の教壇に立つこともある。
アウラント
http://www.owlant.com
INDEX
第1回:最新SNS事情
いまさら聞けないSNS
細分化するSNS
なぜ、社内SNSなのか