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Red Hat Enterprise Linux 5
簡単!Red Hat Enterprise Linux 5インストールガイド

第1回:Red Hat Enterprise Linux 5をインストールしよう!

著者:日本ヒューレット・パッカード  古賀 政純   2007/6/8
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パーティションの設定を行う

   パーティションの設定方法を選択します。通常はパーティションを手動設定しますので「カスタムレイアウトを作成します」を選択します。
インストール番号を入力
図8:インストール番号を入力
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   Red Hat Enterprise Linux 5のAnacondaインストーラで認識できるハードディスクドライブや外部ディスクのLUN(Logical Unit Number)を自動認識します。ここでは内蔵ディスクの「/dev/cciss/c0d0」にRed Hat Enterprise Linux 5をインストールします。Anacondaインストーラが現在のディスクのパーティション情報を表示します。

インストール先のディスクを選択
図9:インストール先のディスクを選択
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   図9では139,979MBのディスクにパーティションが存在しない状態であることがわかります。またデバイス名として/dev/cciss/c0d0が割り当てられることがわかります。パーティションを作成するため「新規」をクリックします。

   新規をクリックすると「パーティション追加」のウィンドウがあらわれます。ではパーティションを作成しましょう。今回は、例として/bootに100MBを割り当て、ext3ファイルシステムでフォーマットすると仮定します。

   マウントポイントに「/boot」、容量(MB)に「100」を入力します。ファイルシステムはデフォルトでext3が選択されています。100MBの固定で利用する場合は「追加容量オプション」で「固定容量」を選択します。すべての設定項目がよければ「OK」をクリックします。

パーティションを設定
図10:パーティションを設定
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   選択できるパーティションタイプは下記のものです。32ビットx86および64ビットx86_64アーキテクチャのサーバでは通常ext3でフォーマットするのが一般的です。

  • ext2
  • ext3
  • LVM
  • software RAID
  • swap
  • vfat

表1:選択できるパーティションタイプ


スワップパーティションの作成

   スワップパーティションを作成します。ファイルシステムタイプとしてswapを選択します。ここではスワップパーティションに8GBを割り当てています。

パーティションを設定
図11:パーティションを設定
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   実際のサーバシステムでは「/boot、スワップ、/パーティション以外の/varや/tmp、/homeパーティション」を適宜作成しておくのが一般的です。今回の例では、40,960MBの/varパーティションを作成します。

40,960MBの/varパーティションを作成
図12:40,960MBの/varパーティションを作成
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   同様に/tmpパーティションも作成します。今回は/tmpに16,384MBを割り当てていますが、適宜システムに適した値を設定して下さい。

16,384MBの/tmpパーティションを作成
図13:16,384MBの/tmpパーティションを作成
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   ユーザのホームディレクトリやデータファイルが保管される/homeも別パーティションに設定しておきます。/homeには40,960MB割り当てるとします。

40,960MBの/homeパーティションを作成
図14:40,960MBの/homeパーティションを作成
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   /パーティションは16,384MBを割り当てることにします。残りのディスクスペースをすべて割り当てるには「追加容量オプション」として「最大許容量まで使用」を選択します。「容量」は100となっていますが「最大許容量まで使用」を選択していれば、残りのすべてのスペースを割り当てることになります。

/パーティションは16,384MBを割り当てる
図15:/パーティションは16,384MBを割り当てる
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   現時点でのパーティション設定を確認します。以下のように設定されていることを確認します。

/dev/cciss/c0d0p1   /boot      ext3ファイルシステム   100MB
/dev/cciss/c0d0p2   /          ext3ファイルシステム   16GB
/dev/cciss/c0d0p3   /home      ext3ファイルシステム   40GB
/dev/cciss/c0d0p4   拡張領域
/dev/cciss/c0d0p5   /var      ext3ファイルシステム    40GB
/dev/cciss/c0d0p6   /tmp      ext3ファイルシステム    16GB
/dev/cciss/c0d0p7             スワップパーティション   8GB

現時点でのパーティション設定を確認
図16:現時点でのパーティション設定を確認
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

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日本ヒューレット・パッカード株式会社 古賀 政純
著者プロフィール
日本ヒューレット・パッカード株式会社
古賀 政純

2000年よりUNIXベースのHAクラスタシステム及び、科学技術計算システムのプリセールスに従事。並列計算プログラミング講習会などを実施。その後、大手製造業及び官公庁系の大規模Linuxクラスタの導入、システムインテグレーションを経験。現在は、大規模エンタープライズ環境向けのLinuxブレードサーバ及びHP Serviceguard for Linux(HAクラスタソフトウェア)のプリセールスサポート、システム検証を担当している。毎日、Linuxサーバと寝食を共に(?)しています。


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