Windows Server 2008では、最近注目されている仮想化機能をOSのカーネルからサポートする。今までサポートされていたVirtual Serverは、Windows Server上に仮想環境を構築するが、「Windows Server Virtualization(コード名:Viridian)」は、VMwareのようにハイパーバイザーモードを利用して仮想環境を構築するものになった。これにより仮想環境に対するオーバーヘッドが少なくなり、パフォーマンスの高い仮想環境が構築できる。
図5:Windows Server Virtualization Archtecture (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
図6:Windows Server Virtualization (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
このような企業を取り巻く環境の変化に伴い、マイクロソフトはサーバOSの64ビット化への最終ステップを踏み出したのである。同社ではWindows Server 2008の2年後にリリースを予定しているWindows Server 2008 R2においては「すべての製品が64ビット版になる」と明言している。
リリースのスケジュールは?
Windows Server 2008は、現在β3のテストを広範囲に行っている。β版は下記のWebサイトからダウンロードすることができる。
ITシステムに関わる人のみならずアプリケーションの開発者など、いまから最新のサーバOSに触れておくことは必須である。皆さんもぜひダウンロードしてWindows Server 2008を体験してみてほしい。
Windows Server 2008正式版のリリースについて、現在のところマイクロソフトから正式スケジュールに関しては明言されていない。ただしこれまでの様々な情報を取りまとめると、今年11月頃にリリースされるものと思われる。2007年中は企業ライセンスのみの提供だけで、パッケージ版などに関しては2008年になるかもしれない。ただしサーバOSということを考えれば、クライアントOSのVistaとは違ってこのようなスケジュールでも特に混乱が起きることもないだろう。
少なくとも正式リリースまであと半年たらずだ。今後サーバの移行や増設時には、Windows Server 2008の導入を検討し始めるにはちょうどいいタイミングかもしれない。いかまら着々と準備をはじめて、スムーズに最新のサーバOS環境を利用することを狙ってみたいものだ。