TOPサーバ構築・運用> XQueryは難しくない
XMLDB入門
eXistではじめよう!使って覚えるXMLデータベース入門

第3回:eXistでXQueryを実行しよう!

著者:ウルシステムズ  柏原 宏充、大塚 庸史   2007/7/31
前のページ  1  2  3  次のページ
XQueryは難しくない

   XQueryについての詳細な説明のためにはページが不足していますので、ここではいくつかのサンプルを通じて、XQueryの概要について紹介します。

サンプルデータの説明

   以降の説明で利用するサンプルデータについて説明をします。今回のサンプルでは、単純化した製品と部品の関係を管理するシステムを想定します。以下はそのクラス図となります。

サンプルシステムのクラス図
図3:サンプルシステムのクラス図

   製品は複数の部品から構成されています。部品自体は、複数の部品が階層構造で構成されています。以下は洗濯機を想定した場合のオブジェクト図となります。

サンプルシステムのオブジェクト図
図4:サンプルシステムのオブジェクト図


どんどん試そう!

   連載第1回でも述べたように、XQueryの言語自体は特に難しくはないため、SQLやJava、C#、VBなどの言語を学んだことがあれば、簡単に習得することができるでしょう。DOM、SAXに比べると新しく覚えなければならないことが比較的少ないので、どんどん試していくのが習得のための近道といえます。

trace関数を使おう

   現時点ではeXistのデバッグ機能はまだまだ発展途上の段階といえますが、そのような中で一番役に立つのはtrace関数です。XQueryの標準として定義されている関数で、ログファイルに任意の内容を出力させることができます。使い方は簡単です。

trace($item, "メッセージ")

   trace関数の戻り値は入力と同じ$itemであるため、ほとんどの場所でそのまま使うことができます。return式の中に埋め込むことができるので、例えば以下の2つの式は同じ意味を持ちます。

return $item
return trace($item, "ログサンプル")

   この場合、traceによってログファイルが出力されることだけが異なります。

前のページ  1  2  3  次のページ


ウルシステムズ株式会社 柏原 宏充
著者プロフィール
ウルシステムズ株式会社  柏原 宏充
ウルシステムズ株式会社シニアコンサルタント。Web系開発の世界でRDBMSと触れあっていたところ、様々なことがあってXMLDBの世界へ。技術を文字にして伝え、文字を実装にして証明することを武器に、今日もお客様の課題解決に取り組んでいる。


ウルシステムズ株式会社 大塚 庸史
著者プロフィール
ウルシステムズ株式会社  大塚 庸史
ウルシステムズ株式会社シニアコンサルタント。2003年より現職。以前よりスクリプト言語には大きな興味を寄せていたが、最近、JavaScript、Flexの柔らかさに開眼しつつある。XQueryは今年「来る」と確信しつつ日々奔走中。


INDEX
第3回:eXistでXQueryを実行しよう!
  XQuery実行のための準備
XQueryは難しくない
  FLWOR式に挑戦