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第1回:MySQLはじめの一歩

著者:野村総合研究所  松野 洋希   2007/7/11
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MySQLのインストール

   それでは、いよいよMySQLを実際にインストールする手順を解説します。

   MySQLはWindowsやLinux、FreeBSD、Solaris、HP-UX、Max OS Xなど、さまざまなプラットフォームに対応しています。本連載では、Linuxのディストリビューションの1つである「CentOS」にインストールする手順をご紹介します。

   本稿で想定している動作環境の各バージョンは、以下の通りです。
  プロダクト名 バージョン
OS CentOS 4.5
データベース MySQL Community Server 5.0.41

表3:動作環境

   なおCentOSのインストールについては以下の連載を参考にしてください。



MySQL実行ユーザの作成

   まずは、MySQLを実行するユーザをOS上に作成します。

# groupadd mysql
# useradd -g mysql mysql
# chown -R mysql:mysql /home/mysql

   次に、作成したmysqlユーザでログインし、ホームディレクトリにある「.bash_profile」を編集して、MySQL用に環境変数を設定します。

# su - mysql
$ vi ~/.bash_profile

(変更前) PATH=$PATH:$HOME/bin
      ↓
(変更後) PATH=$PATH:$HOME/bin:/usr/local/mysql/bin


MySQLの入手

   MySQL AB社のサイトへアクセスし、左側のメニューから「Download」を選択します。その後、「MySQL Community Server」のダウンロードページへと移動します。

MySQL AB社サイト
http://www.mysql.org/

   ダウンロードページには、各プラットフォームにあわせたバイナリが用意されています。tar.gz形式のほかに、RPM形式やソースコード形式のファイルも提供されていますが、本連載ではtar.gz形式を選択します。その理由は以下の通りです。

  • ライブラリのバージョンによる互換性の問題を減らすために、バイナリパッケージを利用することをMySQL AB社が推奨している
  • 1つのディレクトリにほぼすべてのファイルを配置できるため、環境の再作成や他環境・ユーザへの提供が簡単である

表4:tar.gz形式を選択する理由

   今回はCentOS(32bit版)にインストールを行いますので「Linux(non RPM packages)」から「mysql-5.0.41-linux-i686.tar.gz」を選択して、ダウンロードします。


ディレクトリにインストール

   先ほど入手したMySQLのtar.gzファイルを、MySQLのインストールディレクトリに解凍します。ここでは、/opt/mysqlというディレクトリにインストールを行うこととします。

$ su -
Password:← rootのパスワードを入力
# cd /opt/mysql
# ls
mysql-5.0.41-linux-i686.tar.gz
# tar -xzvf mysql-5.0.41-linux-i686.tar.gz

   作成されたディレクトリに対して、/usr/local/mysqlというシンボリックリンクを作成します。また、後続の処理を行うため、/usr/local/mysqlディレクトリ以下のオーナを、いったんmysqlユーザに変更します。

# ln -s /opt/mysql/mysql-5.0.41-linux-i686 /usr/local/mysql
# cd /usr/local/mysql
# chown -R mysql:mysql .

   展開したMySQLディレクトリにある初期セットアップスクリプトを実行します。

# ./scripts/mysql_install_db --user=mysql

   再び、オーナをrootに戻します。しかし、dataディレクトリだけはmysqlユーザがオーナになっている必要があるため、以下のように設定を行います。

# chown -R root .
# chown -R mysql data

   これでインストールは完了です。

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株式会社野村総合研究所 松野 洋希
著者プロフィール
株式会社野村総合研究所  松野 洋希
情報技術本部  オープンソースソリューションセンター
大規模コンシューマ向けWebサイトのインフラ構築にあたり、オープンソースのフレームワークやミドルウェアの検証・評価に携わる。2003年、日本人としては初めてJBoss社の認定コンサルタントに合格。現在は、金融系システム基盤へオープンソースソフトウェアを適用するために設計・構築を行っている。

NRIオープンソースサポートサービス OpenStandia
http://www.nri-aitd.com/openstandia/


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