Windows Vistaではファイル転送のパフォーマンス向上のため、読み取りのパイプライン化がサポートされていますが、従来のSambaはこれに対応しておらず、結果としてWindows Vistaからアクセスした際にパフォーマンスが出ないという事象が報告されていました。しかしSamba 3.0.25はreadaheadというVFSモジュールを以下のようにして有効化することで、この問題に対処することが可能です。
[file_share]
vfs objects = readahead
セキュアなDNS動的更新機能への対応:Samba 3.0.25〜
Active Directoryに参加しているWindows 2000以降のクライアントは、自身の情報を動的にDNSサーバに対して登録する動的更新が可能です。そのためSamba 3.0.25では、uuidライブラリがインストールされている環境で、configure時に「--with-dnsupdate」オプションを指定することで、この機能をサポートすることが可能になりました。これは「security = ads」の環境でnet ads joinコマンドによりドメインに参加した上で、「net ads dns register」コマンドを実行することで動的更新が可能です。これば「セキュリティで保護された更新のみ」可能なゾーンであっても大丈夫です。
# net ads dns register -U ユーザ名%パスワード
Successfully registered hostname with DNS